アクティビティリスト
花びらを紙に擦り付け、そこから得られる色素を利用して、色の変化を観察するアクティビティです。色素が溶け出すことで色の変化が起こったり、レモン汁と反応して新しい色が現れたりします。色の不思議な変化を楽しみながら、作品作りにも挑戦してみましょう。
- 少量の水を入れたビニール袋に、花びらを入れて潰し、水に色をつけます。時間を置きます(水を入れすぎないように注意しましょう。動画ではデルフィニウムで実験)
- 花びらを数枚手に取り、紙に擦り付けます(色の変化を観察します)
- 紙に擦り付けた色に、レモン汁をつけた綿棒で好きな形を描いて変化を観察します
- 工程1 に、レモン汁を入れて色の変化を観察します
- 工程5の袋に石鹸をこすりつけた綿棒を入れて、色の変化を観察します
注意事項
●ビニール手袋をしてやりましょう。アレルギーが出ることがあります。 ●色を擦りつけた紙は光を避けて保管しましょう
準備物
- 色の違う数種類の花 (デルフィニウムがおすすめ)
- 紙(らくがき帳や画用紙ぐらいの厚みがある方がおすすめ)
- 石鹸
- 綿棒
- 水
- ポッカレモン
- ビニール手袋・ビニール袋(透明で、薄くないものがおすすめ)
- ボウル(あれば)
- 『応用編』なす・紙やすり
- 花以外で色が出るものでも試してみよう(ナスやラディッシュなど)
- 季節によって、様々な花でやってみる
子どもに投げかける質問
- 色は変わるかな?
- どんな色になると思う?
子どもの予測される行動・質問
- 水を入れすぎたり、こぼしてしまう
- 花びらを擦り付ける際に、紙を破ってしまう→画用紙などの分厚い紙をしましょう
このアクティビティでは、花びらを紙に擦り付けることで色素が紙に移り、その色素の変化を観察します。
花びらには天然の色素が含まれており、これを酸性の性質を持つレモン汁や、アルカリ性の性質を持つ石鹸水に触れさせることで色の変化が起こります。酸性とアルカリ性の液体の両方が合わさると中性に近づき、元の色に戻っていきます。。
さらに、画用紙にはアルカリ成分が入っていることが多いです。レモン汁で酸性になっていても紙に液体が染み込んでいくと、 紙のアルカリ成分が溶けだしてきて、石鹸水を塗った時のような色に変わることがあります。
実際に社会で使用されているもの
実社会では、食品の着色料や化粧品、染料などにおいて、色素の科学は広く利用されています。また、酸とアルカリの反応は、料理や洗浄、農業など、日常生活のさまざまな場面で重要な役割を果たしています。このアクティビティを通じて、子どもたちは色素の性質や化学の面白さや不思議さに触れることができます。
【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授 白數哲久氏】