SPARK!

アクティビティリスト

所要時間

45 分 〜

カテゴリー

  • 数学 - Mathematics -
  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 創造性
  • 図形と対称性の理解
  • 巧緻性
  • 観察力

難易度

雪の結晶をつくって学ぼう
雪の結晶をつくって学ぼう

雪の結晶は、自然界の最も繊細で興味深い創造物のひとつです。しかし、ほとんどの雪の結晶は、六角形になっていることをご存知でしたか?

今回は、子どもたちがおりがみを使って雪の結晶をつくりながら、自然界の形の不思議や科学を深めるきっかけになります。おりがみを六角形に折り、切り込みを入れてオリジナルの雪の結晶を作る中で、数学的な形の特性や、雪の結晶が自然界でどのように形成されるのかを学べるアクティビティです。雪の結晶に隠された魅力的な科学についてまとめましょう。
出来上がった作品を見せ合うことで、創造力や表現力を育む楽しい時間を過ごします。

  1. 本や図鑑から冬、雪の説明をします
  2. 雪の結晶が六角形であることを図鑑などから説明します (四角形、六角形などの数学的・図形の話をします)
  3. おりがみから六角形を作ります
  4. 裏返したおりがみをまず二つ折りにして三角形を作り、続けてもう一度二つ折りにしますが、2cm程度のみ折り目をつけます
  5. その折り目に合うように、半分に折って折り目をつけていた型紙の折り目を重ねます
  6. 頂点と辺がずれないように合わせて、型紙の辺に沿って線を描きます
  7. 描いた線に沿って三つ折りにします
  8. 最後に、はみ出ている部分を切り落とし、開くと六角形の完成です
  9. 四角形から六角形ができていることを確認し、再度折り畳み、自由に切り込みを入れます
  10. できあがった結晶のデザインをみんなで発表し合います
  11. <折り紙での型紙の作り方>
  12. 1:二つ折りにして、もう一度二つ折りにし、開きます。 2:折り目を中心に3.8cm の箇所に印をつけます。 3:印から、中心線に向かって7.6cm の箇所に向かって線を引きます。(両側) 4:三辺がそれぞれ7.6cmの正三角形ができます。切り抜いたら型紙2枚の完成です。
注意事項

●ハサミの使用には注意してください●できれば、型紙は硬めの紙に印刷して準備しておくと子どもたちが使いやすいです    

準備物
  • おりがみ
  • 他のおりがみやフラワーペーパーなど
  • ハサミ
  • 結晶の写真集(推奨品:『ゆきのけっしょう』) 
  • 定規
  • 鉛筆、ボールペンなど
  • 六角形の型紙・ワークシート (正三角形の型紙)
  • ある線はまっすぐに、ある線は曲線に切ってみる
  • 小さくして画用紙などに貼り、オリジナルのクリスマスカードを作ってみる
  • 壁や窓に飾ってみる
  • 六角形の結晶の構造の違いを観察してみる。そこから絵を描いてみる
  • カットの回数を減らしたら(または増やしたら)、模様がどう変わるか見てみる(折り目の輪の方は切らず、バラバラの方に切り込みを入れる)
  • 紙の大きさや素材を変えたり、組み合わせみる
子どもに投げかける質問
  • (雪の結晶を観察すると、)どんな形が見えるかな?
  • みんなが作った雪の結晶、形がちょっとずつ違うね。どうして違うんだろう?
  • 雪の結晶はどんな形をしているかな?
  • 雪の結晶の形を他にどこかで見たことあるかな
  • 作った模様は、どんなふうに切り込んだの?
  • 本の結晶の写真と見比べて見よう!
子どもの予測される行動・質問

雪の結晶が六角形をしているのは、自然界の美しい規則性と水分子の特性によるものです。水分子は特定の温度や湿度の条件下で凍るとき、分子が最も安定する形で並びます。この過程で、六角形の対称性を持つ結晶構造が形成されます。また、雪の結晶が一つとして同じ形にならない理由は、成長する際の温度や湿度のわずかな違いが影響を与えるためです。そのため、それぞれ異なる模様が生まれ、「自然が描く芸術」とも言われています。

例えば、ミツバチの巣も六角形の構造をしており、空間を無駄なく埋める形として知られています。こうした自然の形には効率や安定性が隠されているのです。このような科学の視点で自然を観察すると、身近な世界がもっと面白く感じられるでしょう。

おりがみを使った六角形作りでは、数学的な形(正多角形)の特徴を学ぶきっかけを作ります。二つ折りにしたものを三つに折ることで、六角形を作っていることを体験的に学びます。紙を折るプロセスは、空間認識力や手先の器用さを育てるだけでなく、子どもたちが「形がどのように作られるか」を体験的に学ぶ貴重な機会となるでしょう。

自由に切り込みを入れて模様を作る工程は、雪の結晶が自然界で一つとして同じ形がないことを感じさせます。「自分だけのデザイン」を考えながら切ることで、創造性や問題解決能力を楽しく伸ばせます。

実際に社会で使用されているもの

六角形構造は、ハニカム構造として建築や工学で多く使われています。橋やビルの設計などで強度と軽さを両立するための仕組みとして応用されています。
ハニカム構造は、ミツバチの巣に見られる六角形の形を取り入れた設計で、橋やビルなどの建築物に使われています。この形状は強度が高く軽量で、効率的に空間を活用できる特長があります。たとえば、飛行機の内部構造や車の一部にも採用され、強さと軽さのバランスを保つ役割を果たしています。

また、雪の結晶をモチーフにしたデザインは、服やアクセサリー、インテリア装飾品、建築物など、さまざまな日常アイテムに使われています。自然が生み出す美しいパターンをそのまま取り入れることで、私たちの生活に芸術的な要素を加えています。

さらに、雪の結晶の研究は、気候変動の観察や天候予測に役立っています。雪の結晶が形成される過程を調べることで、地球の温度や湿度の変化を詳しく知ることができます。このような研究を通して、科学が私たちの日常生活や環境問題にどのように関わっているかを学ぶきっかけになります。子どもたちにとっては「科学は生活に関わっている」という気づきのきっかけになるのではないでしょうか。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

45 分 〜

カテゴリー

  • 数学 - Mathematics -
  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 問題解決力
  • 対応力
  • 空間認識能力
  • 観察力
  • 集中力

難易度

作って!吹いて!!狙おう!!!ストロー吹き矢
作って!吹いて!!狙おう!!!ストロー吹き矢

このアクティビティは、綿棒やおりがみを使って矢をつくり、太いストローで矢を飛ばして的を狙います。
子どもたちは空気で矢を飛ばす楽しさを味わいながら、自然に力のかかり方や空気の流れについて学びます。空気圧や力学などにつながる基礎の体験となります。
さらに、的に当てる工夫を考える中で観察力や集中力を育みます。遊びながら科学や創造性に触れられる、楽しく学べる時間です。

  1. 綿棒を半分に切り、矢の型紙を使用サイズに切り抜き、おりがみも二つ折りにし四等分に切り分けます
  2. タピオカ用ストロー2本をセロハンテープで、つなぎ合わせます(吹くストロー(筒)の完成です)
  3. 型紙をおりがみの1/4サイズのものに印字して、二等辺三角形を切り出します
  4. 切り出したおりがみの三角の頂角が半分になるように、おりがみを半分に折ります
  5. 折り線に沿って、半分に切った綿棒を貼り付けます
  6. もう一度半分に折り、空気が漏れないようにセロハンテープで貼り合わせ、筒状に膨らまします(矢の完成です) 膨らませた部分をスカートと呼びます
  7. 矢を吹くストロー(筒)の中に入れ、サイズを確認します。スカートが広がっていて入らない部分がはみ出るので、ストローにぴったりと収まるようにはみ出た部分を切り落とします
  8. 吹いたら矢がスムーズに出てくるか確認します。矢のおりがみ部分を調整します
  9. 壁などに貼ったカラフルな的をねらったり、入れたら音が鳴る的をつくったり、送風機にのせてぷかぷか浮く風船をターゲットに矢を吹きます
  10. XXXXXXX
  11. XXXXXXX
注意事項

●子どもたちが吹く方向を決めておきましょう○矢を吹くストロー(筒)の中に入れ、サイズを確認します。サイズが合っていなかったり、綿棒とおりがみの間にすきまがあったりすると、空気がもれてうまく飛びません。○吹くストロー(筒)の直径と作成した矢のおりがみの部分があまりにぴったりで窮屈すぎると、いくら強く吹いても、矢が吹くストロー(筒)の中で止まってしまうことがあります。少し、切りつめて調整しましょう。

準備物
  • 綿棒
  • 型紙となるワークシート
  • おりがみ
  • セロハンテープ
  • 太く硬めのストロー(タピオカストロー、先が尖ってないもの)
  • 的となるものや的をつくるもの (風船、粘着テープ、タコ糸、絵など)
  • マジック (風船に描けるもの)
  • 矢や吹くストロー(筒)などの素材を変えてチャレンジしたり、その結果を比較してみる
  • 新聞紙ボールなどと投げ落とすのと、吹き矢で的当ての競争をする
  • 子どもたちの身長に合わせて的の高さ、大きさの調整をする
  • 誰が一番遠くまで飛ばせるか競争をする
  • ペアやチームを作り、お互いに応援したり協力しながら実施する
  • 年齢に関係なく一緒に活動できるゲームを考える
  • ストローの本数を変えてみて、飛ぶ距離・吹く力などの違いを観察する
  • 様々な的をつくる(鈴や風船など当てたら音が出る的、両面テープなど粘着性のある的)
子どもに投げかける質問
  • どうしたら矢をもっと遠くまで飛ばせるかな?
  • 的に矢を当てるためにはどうすればいいかな?
  • 他にどんな的をつくってみよう?
  • 吹く棒の長さはどの長さのものが一番遠くまで飛ぶかな?
  • 矢が飛びやすくなるようにするには、どんな工夫ができるかな?
子どもの予測される行動・質問
  • 様々な的をつくりだす
  • 2本つなぎのストローでは強く吹けず、矢を飛ばせない子どももいるかもしれません
  • ストローの長さを切って調整してください

吹き矢は、ストローを通して空気を押し出すことで矢を飛ばします。ストローに息を吹き込むと、空気が勢いよく狭い通路を通るため圧力が生まれ、その力が矢を押し出します。矢の羽部分が筒に密着しているほど、空気の力が効率的に伝わります。

ストローの中を矢が通る間、空気は矢を押し続け矢は加速します。自転車のペダルを漕ぎ始めた時に、2回・3回と回転させるにつれて、自転車のスピードが速くなっていくのと同じです。したがって、ストロー(筒)が長いほど矢の飛び出す速さは速くなりますが、人が一度に吐き出せる息の量には限界があるので、子どもの場合はストロー2〜3本が適当です。

実際に社会で使用されているもの

吹き矢は、スポーツ吹き矢として親しまれており、集中力や呼吸のコントロールが求められる競技です。子どもたちが「狙いを定めて吹く」という動作を体験することで、スポーツの基本的なスキルを楽しく学ぶことができます。このような活動は、遊びの中で自然に成長を促す良い機会となることでしょう。

また、吹き矢は、空気の圧力について考えるきっかけを作ります。
人の肺が空気を出し入れしていることに気づいたり、口の中に空気がたくさん入って圧力が高まることを体感したりします。この空気圧を調整して働くものには、車のタイヤがわかりやすいですが、他にも工場の組立用ロボットの動く部分に多く使われています。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

50 分 〜

カテゴリー

  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • デザイン
  • 巧緻性
  • 観察力

難易度

ムクムクわき出る!紙のツリーに雪をつもらせよう
ムクムクわき出る!紙のツリーに雪をつもらせよう

紙の繊維の狭い隙間に水が入って上っていくことを「毛(細)管現象」といいます。尿素を溶かした水が蒸発すると、溶けた尿素がでてきてさらに狭い隙間ができます。この現象を繰り返して針のような細長い形の結晶を作ってみましょう。(※準備時間20分と別に、観察できるまでに一晩時間を置く必要があります)

  1. ツリー型の厚紙を 2 枚作り、組み合わせて立体にします。5cm 以上の高さにしましょう
  2. お湯 100mL と尿素 100g をよく混ぜます
  3. 2に、木工用ボンドと食器洗剤を1、2滴ずつ加えて静かに混ぜます
  4. お好みで、食紅も加えて色をつけます
  5. お皿やカップに 3 を入れ、そこにツリーを立てます。その上からキッチンペーパーをかぶせて密着させます。これを2~3日置いておきます
注意事項

●液が容器の壁を伝わって出ることがあるので、トレイを敷いて行うようにしましょう。●触ったあとは、しっかり手を洗いましょう。●こぼしたりすると汚れが落ちなくなるので、深さのあるトレイの上で実験すると良いでしょう。

準備物
  • 尿素
  • お湯
  • 木工用ボンド
  • 食器用洗剤
  • 平たい容器(お皿など)
  • キッチンペーパー
  • 厚紙
  • 食紅(お好みで)
  • ハサミ
  • 途中で違う色を追加する
  • 厚紙やキッチンペーパーの代わりに、スポンジなどでやってみる
  • 尿素以外のものでやったらどうなるのかな?
子どもに投げかける質問
  • はじめに結晶がついたのはどこかな?
  • 結晶がたくさんついたのは、どこかな?
  • 結晶の形をよく見てみよう
  • 同じ結晶の塩や砂糖とはどう違うかな?
子どもの予測される行動・質問
  • 結晶はやわらかいか触ってみる(容器の周りについている)白くて線状もの(結晶)はなに?

紙は水を吸い上げます。紙のせんいの狭いすきまに水が入って上っていくことを「毛(細)管現象」といいます。尿素が溶けた水はこの現象で上っていきます。ところが途中で水が蒸発すると溶けていた尿素が出てきて、さらにすきまは狭くなっていきます。液はこの狭くなったすきまを通って、さらに先まで行きます。これを繰り返すことで結晶は大きく広がっていきます。尿素の結晶は針のような細長い形です。この形が組み合わさることでクリスマスに飾るモミの木のような形ができるのです。

実際に社会で使用されているもの

昔の「入浜式塩田」というタイプの塩田では、毛細管現象を使って海水を砂をしみ込ませ、結晶をつくることで塩を集めていたよ。当時はこの仕組みのおかげで、海水を人がくみあげる必要がなくなったんだ。

アクティビティリスト

所要時間

50 分 〜

カテゴリー

  • 数学 - Mathematics -
  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • デザイン
  • 色彩感覚
  • 観察力

難易度

秋アート
秋アート

屋外で、自然の植物の色をさがし、その植物で、作品を作るというアートのアクティビティです。
自然の秋の色は様々な色があります。日本独自の色が描かれているワークシートを参考にしながら、屋外の植物を探しどんぐりや葉を集めます。色の種類の多さに触れたり、植物を学ぶアクティビティです。

  1. 秋になり、気温が下がることで、秋の自然にはどんな変化があり、どんな色があるかを紹介し、説明します
  2. 秋の自然にはさまざまな色があることを子どもたちに考えて、話してもらいます
  3. 次に、ワークシートを見せて「この中にある色を探しに行こう!」と、色を見つけるワクワク感を高め、屋外へ出発します
  4. 秋の植物や葉っぱ、枝、花などを観察し、ワークシートにある色に合う植物を見つけます
  5. 戻った後、見つけた植物をセロハンテープやボンドなどを使用して、ワークシートに貼りつけて記録します
  6. 貼りにくい細い枝や、小さな花、どんぐりなどは透明のナイロンパックなどを活用してください
  7. 見つけた植物がどんな種類か、触った感じやにおいなども一緒に観察します
  8. 集めたものや、創った作品を発表し合います
注意事項

●屋外でのアクティビティです●科学的な知識を補うために、植物図鑑や絵本が参考にあればより深い学びになるでしょう●ワークシートを準備しましょう

準備物
  • ワークシート
  • ナイロンパック
  • セロハンテープ
  • 描くもの(ペン、クレヨン、色鉛筆など)
  • ハサミ
  • 秋色の画用紙、飾り用のシール(あれば)
  • 両面テープ、ボンド(あれば)
  • 集めた葉っぱの枚数を競うゲームや、珍しい色を探すなどさまざまな楽しみ方を考える
  • 色の違いや形の組み合わせを楽しみ、オリジナルのアート作品をつくる
  • 集めた植物や葉っぱを使って、自由にコラージュ作品をつくる
  • 葉っぱを切り貼りし、動物や別のものをつくってみる
子どもに投げかける質問
  • どんな色の秋の葉っぱを見つけられたかな?
  • ワークシートの様々な色を見せながら)この中にある色を探しに行こう!
  • 他にもこの色に似たものがあるかな?
  • この植物は柔らかい?それとも固い?
  • いくつ集められたかな?
  • この赤い葉っぱと黄色い葉っぱ、どっちが多いかな?
  • どうして葉っぱの色が変わったのかな?
子どもの予測される行動・質問

緑や茶色と一言で言っても、自然界の中にはもっと多くの様々な色が存在します。このアクティビティは、秋の自然に触れながら色の多様性や自然の仕組みを楽しく学べる時間になります。
気温によって、植物の生育や状態が変わることを学びましょう。

実際に社会で使用されているもの

秋に見られる鮮やかな赤や黄色の葉っぱ、落ち葉の茶色などは、服や部屋などの様々なデザインにも使われています。自然の色は、私たちの身の回りのものにたくさん取り入れられており、その一つが植物の色を使っての染物です。自然の色を大切に使った服や布、環境に優しい染料が注目されています。
さらに、秋になると葉っぱの色が変わるのは、気温や天気の影響を受けていることを学べます。このような自然の変化を観察することは、環境について考えるきっかけにもなります。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

30 分 〜

カテゴリー

  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 想像力
  • 色彩感覚
  • 表現力

難易度

かくれた絵を見つけよう!
かくれた絵を見つけよう!

水を使ったアート活動です。必要な道具は水、スティックのり、クレヨンなどです。画用紙にスティックのりとその上にクレヨンで絵を描きます。水を張った容器に画用紙を浸し、しばらく待ったのちに筆でそっとこすると・・・不思議なことに絵が浮かび上がってきます。
のりの成分のデンプンが、水に溶けるという性質を活用したマジックのような絵を描くアクティビティです。

    *画用紙のサイズは、のりや容器の大きさを確認し、決定してください。
  1. 画用紙にスティックのりで絵を描き、よく乾かします。乾くと、触り心地が変わります
  2. よく乾いたら、画用紙全体をクレヨンで塗ります(絵や模様を描いても良いです)
  3. 水を入れた容器に画用紙を1枚ずつ入れて、3分ほどそのまま浸します(紙と紙の間に少しでも水があれば、重なっていても問題はありません)
  4. 水の中に入れたまま、画用紙の表面をそっと筆でこすると、絵が浮かび上がってきます
  5. 画用紙がある程度乾いたら、お互いにどんな絵が浮かび上がってきたか発表し合います
注意事項

●水を入れた容器をひっくり返さないように注意しましょう●万が一のため、濡れてもよい服で取り組みましょう●待ち時間を要するアクティビティです●絵が浮かび上がってから完全に乾くまで、少なくとも10分は必要です●事前にのりで描いて乾燥させたものを準備しておくと、子どもたちの待ち時間(3~5分)にそれを使うことができ、アクティビティへの集中を維持させられるかもしれません

準備物
  • トレイもしくはバットなどの容器(画用紙が浸る程度のもの)
  • スティックのり (Pitよりもアラビックがおすすめ)
  • 画用紙(ピンク、オレンジ、白、黒などおすすめ/淡い色は、のりで描くときにわかりにくいためおすすめしない)
  • 筆(太いものがおすすめ)
  • クレヨン
  • 画用紙に秘密のメッセージや絵を描いて乾かした後、クレヨンでその上から塗り隠す。これを友達や家族に渡し、どうやってメッセージや絵が浮かび上がるかを教えると、驚きのサプライズカードが作れる
  • のりの種類や紙の素材を変えてみる(乾燥時間が長時間必要なため液状のりは推奨しません。)
  • クレヨンを絵の具など他の画材に変えてみる
子どもに投げかける質問
  • どうして、この部分のクレヨンだけ剥がれたと思う?
  • クレヨンを塗るとき、強く塗った部分と弱く塗った部分で違いはあるかな?
  • 違う色のクレヨンだと、何か変わるかな?
  • 他の種類の紙だと、どうなるかな?
子どもの予測される行動・質問
  • 水をひっくり返してしまう
  • 水で濡れてしまう

よく乾かしたスティックのりの上からクレヨンを塗ると、クレヨンと画用紙が直接ふれていない部分ができます。スティックのりは完全に乾く前は水に少しずつ溶けていきます。
スティックのりが水に溶ける時に、上にのっていたクレヨンも一緒に剥がれていくので、画用紙の白い部分が現れるのです。

また、紙の表面には非常に小さな溝があり、ザラザラしています。その溝部分にクレヨンが入り込み、紙と密着して引っかかることで、紙に付いたクレヨンは剥ぎ取れません。

実際に社会で使用されているもの

水に溶ける接着剤やのりは、梱包や文具、医療用などの分野で広く使用されています。例えば、封筒のフラップ部分などに利用されており、濡れて柔らかくなり、その後乾燥するとくっつきます。このアクティビティではスティックのりの水に溶ける性質が活用されています。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

30 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 数学 - Mathematics -
  • 科学 - Science -

身につくスキル

  • 創造力
  • 観察力

難易度

水ですすむ船
水ですすむ船

このアクティビティでは、食品トレーとプラスチックコップを使って水で進む船を作ります。コップに水を入れて排出していく流れがあることで船を動かし、バランスを保ちながら進む仕組みを学びます。エンジンを使わずに進む船の動きを観察し、楽しみながら科学の原理に触れてみましょう。

    *水を入れ、船を浮かばせる容器や場所をご準備ください。(プールや手洗い場などでも良いです)
  1. 【穴あけ作業】 画鋲→細いドライバー→太いドライバーの流れで、ストローの太さと同じぐらいの穴をプラスチックコップやトレーに開けます。開けた穴が大きすぎないように注意してください。できれば、ストローと同じ太さのドライバーを準備するのがおすすめです
  2. 穴を開けておいたプラスチックコップ、ストローを組み立てます
  3. 水の容器の上で、プラスチックコップの中に水を入れて、水の流れを観察します。    (水は高いところから低いところへ流れ落ちることを理解する)
  4. 穴を開けておいたトレーも追加して船を組み立てます
  5. 次に、コップの中に水を入れるとどうなるか予想を立ててから、水を入れます
  6. 安定して進むためにどうしたら良いか試行錯誤します    (コップの中に随時水を足しながら、進ませます)
注意事項

●穴を開ける際には、鋭利な器具(画鋲やドライバー)やハサミの取り扱いには注意しましょう●万が一のため、濡れてもよい服装で取り組みましょう●プラスチックコップやトレーへの穴あけは先生が事前にご準備ください(特にプラスチックコップはご注意ください)

準備物
  • 船を浮かばせる大きめの容器か場所
  • 食品トレー(できれば正方形がおすすめ)
  • ハサミ
  • ドライバーセット
  • 画鋲
  • プラスチックコップ
  • 曲がるストロー
  • セロハンテープ(予備)
  • 飾りになるもの(画用紙、油性ペン、モールなどなんでも良い)
  • 形や大きさの違うトレーで船を作ってみる
  • ストローの曲がる向きやコップを置く位置を調整して動きの変化を観察する
  • 浮きの役割を担うために、トレーの外側に空のペットボトルなどをつけてみる
  • トレーに飾りをつけてみる
子どもに投げかける質問
  • 沈まないためにはどうしたら良いかな?
  • コップに水を入れる量を増やしたり減らしたりしたら、船の動きはどう変わるかな?
  • 船をもっと速く進ませるためには、どうすればいいかな?
  • 船が進む方向を変えるには、どうすればいいかな?
子どもの予測される行動・質問
  • ハサミで怪我をしてしまう

水が高いところから低いところへ流れる現象を観察し、重力の影響や水の動きを理解することができます。
また、船が水に浮くために必要な浮力や、コップの位置をどこにおくと良いかのバランスについて考え、どのようにして船を安定させるかを実験を通じて学びます。
さらに、水の流れや船の動きの予測、コップに入れる水の量など、数学的な思考を使って実験を進めることができます。。例えば、船が安定するためにどれくらいの水を入れるかを考えることで、基本的な計算や予測の力を養います。

実際に社会で使用されているもの

このアクティビティで学ぶ「水が高いところから低いところへ流れる」ということは、水力発電に使われる仕組みと似ています。実際の水力発電では、水を高いところから流して、その力を使って電気を作っています。
また、船が水に浮くための力や、安定して進むための工夫は、実際の船を設計するときにもとても大切です。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

30 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 科学 - Science -

身につくスキル

  • 想像力
  • 観察力
  • 論理的思考

難易度

野菜くらべ
野菜くらべ

数種類の野菜を水に浮かべ、浮くものと沈むものを観察します。野菜が浮くか沈むかは、その育ち方(土の上か下か)や、物の「密度」が関係しています。
空気が抜けていく様子や、野菜の断面を観察し、タネの形や野菜ごとの違いを比較します。このアクティビティを通して、野菜の特性や科学の基本的な考え方に触れることができます。

    *ワークシートを印刷しておいてください
  1. 透明の容器に水を半分より多めに入れます
  2. ①野菜の浮き沈みを観察しよう
  3. 野菜を容器の中に入れていきます。浮き沈みを予想しながら、確認します
  4. 浮き沈みで分別できた野菜の特徴を話し合います
  5. ②空気を見つけよう
  6. 容器の中にピーマンを入れて、水中で穴を開けます。空気が出てくる様子を観察します
  7. 続けて、他の野菜も同様に穴を開けて観察します (空気が出てくる様子を観察しやすくするために、背景に黒画用紙を置いたり、黒い服で実践するとわかりやすいです)
  8. ③タネを観察しよう
  9. ピーマンを横に二つに切り、中を観察をします。他の野菜でも同様に観察します
注意事項

●包丁や竹串などの鋭利なものの使用には十分注意しましょう●万が一のため、濡れてもよい服で取り組みましょう

準備物
  • 数種類の野菜 (ナス、ピーマン、ジャガイモ、ニンジンがおすすめ)
     *オクラ、ズッキーニやレモン、大きくなってしまったキュウリ、かぼちゃも推奨。トマトは糖度によって結果が違い、わかりにくいため推奨しません)
  • 透明な容器(できれば1人1個。小さな虫かごか、スーパーの洋菓子のケースなど)
  • 竹串
  • ボウルなど
  • 包丁
  • ハサミ
  • まな板(牛乳パックを代用も可)
  • ワークシート
  • 野菜の外見と内面とそれぞれの角度から、野菜を描いてみる
  • 絵本などと関連させて、地中、地上で育つ野菜の種類や特徴を考えてみる
  • 水中で、ピーマンの側面を何度か指で押し、中に水を含ませ、水鉄砲のように遊んでみる
  • ナスやレモン、ズッキーニなどを水中で穴を開けてみると、空気が出てきたり、果汁が出てくる様子を観察してみる
子どもに投げかける質問
  • どうして浮いたと思う?(沈んだと思う?)
  • 野菜の中はどうなっているだろう?タネはどれかな?どんな大きさかな?
  • 野菜のサイズや形を変えたら、浮くか沈むか変わるかな?
  • 野菜を押したらどうなるだろう?野菜に穴を開けたらどうなるかな?触ってみよう
  • 水の温度を変えたら、結果は変わるのかな?
子どもの予測される行動・質問
  • 竹串で怪我をしてしまう
  • 水をこぼしてしまう

地上で育つ野菜は、主に植物の葉、茎、花、または果実の部分です。これには、ピーマン、トマトやナス(果実)、レタスやキャベツ(葉)、セロリ(茎)、ブロッコリー(花)、が挙げられます。

地中で育つ野菜は、主に植物の根、球根、塊茎、または根茎の部分です。これには、ニンジンやダイコン(根)、ジャガイモ(塊茎)、タマネギ(球根)が挙げられます。これらは土の中で成長します。

地上で育つ野菜は、重みで茎が折れてしまわないように、空気を含むなどして、水より密度が小さくなっているものが多いです。
一方、地中で育つ野菜は、水よりも密度が大きく、水に沈むものが多いです。もし地中で育つ野菜が空気を多く含んでいると、雨が続いて土がドロドロにぬかるんだ時などに地表に浮かび上がってしまい、地面から顔を出し枯れて育たなくなってしまう可能性があります。そうならないように、地中で育つ野菜は空気をあまり含まないような野菜になっています。

このように、地中野菜は重くて沈みやすく、地上野菜は軽くて浮きやすいという特質があります。

実際に社会で使用されているもの

野菜の浮き沈みがその育ち方(地上か地下か)と関係があることを学び、野菜の特徴や栽培方法についての理解を深めることができます。これは、農業についての基礎知識を学ぶきっかけとなります。
さらに、野菜の中に含まれる空気やタネの形を観察することで、科学的な見方を養うことができます。こうした観察は、普段の生活で科学技術がどう使われているかを考えるきっかけになります。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

30 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • デザイン
  • 予測力
  • 創造力
  • 巧緻性
  • 想像力
  • 物理的理解
  • 観察力

難易度

オリジナルの凧を作ろう!
オリジナルの凧を作ろう!

このアクティビティは、ストローと紙を使って簡単な凧を作ります。自由に創作しながら取り組むものです。安定して飛ばすにはどうしたら良いか、高く長く飛ばすには?と色々と試行錯誤する過程で、空気抵抗やバランス、凧が飛ぶ原理、バランスの保ち方を自然楽しく学ぶ経験になります。
詳しい説明をせずに、材料を多めに用意して自由に取り組ませることをお勧めします。

  1. ワークシートの文字の記載が見えるように、縦長の向きでおきます
  2. まず三等分になるように、縦を三つ折りにします。続けて、裏返して四つ折りをします
  3. 紙を広げて、ワークシートに記載のとおりの[たにおり]と[やまおり]を確認します
  4. やまおり]部分を中心にもち、紙を縦半分に折ります。[きりとり]の2箇所に切り込みを入れます。中央に空間ができることを確認します
  5. まず、縦向きにストローを貼ります。紙の中央に作った空間にストローを通し、上下をセロハンテープで貼ります
  6. 続けて、2本目の横向きストローを貼る際には、中央部分に空間ができるように、両側から中央に紙を寄せながら貼ります。(空気の通り道を作ることが目的です)
  7. 裏返して、ストローが交差する箇所の縦向きのストローに結び目ができるように糸を結びます
  8. 出来上がった凧を飛ばします
  9. うまく飛ぶように工夫します(紙テープや新聞紙をつけてバランスを保たせたり、角を切って形を変えたり試行錯誤します)
  10. 完成した凧を見せ合い、どこが自分の凧の特徴かどこを工夫したかなどを発表しあいます
注意事項

●ハサミの取り扱いには注意しましょう●走る方向を考えておき、子どもたちがぶつからないように注意しましょう●

準備物
  • ストロー(曲がらないものがおすすめ)
  • セロハンテープ
  • A4もしくはA3用紙
  • タコ糸もしくはリリアン糸
  • ペン類
  • はさみ
  • ワークシート(A4サイズの印刷がおすすめ)
  • 紙テープ
  • 新聞紙、折り紙など (おもりや飾りの役割となるもの。画用紙は重さがあるため少量が良い)
  • 大きな紙でチャレンジしてみる(A3用紙や模造紙など)
  • 自分の凧に絵を描いたり、飾りをつけたりしてみる
  • 何秒間飛んでいるか、比較してみる
  • 飛ばすだけでなく、どんなデザインか発表し合う
  • 両端を折ったり四隅の角を切ったりして形をアレンジしてみる
  • 糸をうまく結べない子どもは、糸を巻いて、テープで止めてやってみる
子どもに投げかける質問
  • 走るスピードを変えたらどうなるだろう?
  • 紐を持つ位置を変えたら、飛び方は変わるかな?
  • よく飛んでる子の凧を観察してみよう。もっと高く飛ぶにはどんな工夫をしたらいいかな?
  • 凧の形を変えたら、飛び方は変わるのかな?
  • 凧の足の長さを変えたら、飛び方って変わるのかな?
  • くるくる回らずに、まっすぐ飛ぶにはどうしたら良いかな?
子どもの予測される行動・質問
  • 前を見ずに走ってしまい、転ぶ
  • 後ろ向き走りをして、人にぶつかる
  • 走って転ぶ
  • 子ども同士の糸が絡まったり、凧がぶつかり合ってしまう

凧の上部に結び目があることがポイントです。これは、凧を飛ばすときに凧自体が斜めになることで、向かい風が凧に当たると上昇しやすくなるためです。そして中央部分に隙間を設けることで、風が抜ける通り道ができ、凧が安定しやすくなります。
また、凧が横にブレたり、ぐるぐる回ったりしないように、下部分に足をつけてバランスを保ちます。

実際に社会で使用されているもの

鳥は向かい風に向かって羽根を広げることで生じる上向きの力を利用して、飛び立つことがあります。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

50 分 〜

カテゴリー

  • 技術 - Technology -
  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 思考力
  • 観察力

難易度

雨はしょっぱいの?
雨はしょっぱいの?

このアクティビティでは、ごま塩を使って「溶けるものと溶けないもの」を観察しながら、塩水を使ったお絵描きを楽しみます。まず、ごまと塩を分ける方法を考え、水を使って実際に分けてみます。その後、塩水を黒い画用紙に塗って乾かすと、キラキラした模様が浮かび上がり、塩の結晶も観察できます。子どもたちは、塩の性質や水の働きについて学びながら、創造的な活動に取り組むことができます。実験的なサイエンス要素の高いアクティビティです。

    <ごま塩は小さじ1(約5g)、塩は大さじ1、水は30mlで実施>
  1. 紙の上にごま塩を出し、ごまと塩を分ける方法を考えます (動画では折り紙を使用しましたが、紙でもお皿でも良いです)
  2. そのままでは分別が難しいことを体験し、コーヒーフィルターに移します
  3. 透明なカップにごま塩を入れたコーヒーフィルターを入れ、その上からゆっくりとお水をかけます
  4. 約1分後、フィルターで濾した水を舐めてみます。(塩だけ溶けて、水がしょっぱいことを感じます)
  5. 濾過された塩水に塩を追加し、よく混ぜます。少し溶け残っても問題ないです
  6. 塩水に綿棒をつけて、黒の画用紙に重ねて厚めに絵を描きます。描いたら、乾くのを待ちます (10~20分)
  7. 海、雨、雲に関するお話をしながら、乾燥の時間を待ちます
  8. 乾いたら、水がなくなり塩が紙に残り、描いた模様が浮かび上がります。また、塩の結晶を観察することができます。(虫眼鏡があるとよりわかりやすいです)
注意事項

●ごまアレルギーの子どもがいないか確認してください●乾燥の待ち時間を要し、電子レンジを使用するアクティビティです

準備物
  • 電子レンジ
  • 計量カップと水
  • 水を入れる用の透明カップ
  • 綿棒
  • コーヒーフィルター
  • ごま塩
  • 塩(追加用、少し溶け残っても問題なし)
  • 黒の画用紙(カードかハガキサイズがおすすめ)
  • ティースプーン(冷蔵庫などで冷ましておくと良い)
  • 計量スプーン
  • 耐熱容器
  • 虫眼鏡(あれば)
  • 紙(折り紙でも小皿でもなんでも良い、最初に使用するもの)
  • 虫眼鏡で観察してみよう
  • 二度塗りして厚く塗り、塩の結晶を作ってみよう
  • キラキラをたくさん作ろう
  • 黒い紙を挟んだクリアファイルの上から綿棒で線などを描く。乾くと塩の結晶を観察できる
  • <応用編>
  • 1.耐熱容器に透明カップの塩水を入れて、電子レンジに入れて温めます。(ちりちりと音がしても良いです。500wで約20秒。*耐熱容器や塩水の量などによって加熱時間は変動します。耐熱容器内の塩水が温まるまで温めます。)
  • 2.温めた容器を取り出し、容器の上に冷ましておいたスプーンをかざします
  • 3.スプーンが白く曇ったり、濡れるのが確認できます。濡れたスプーンの面を舐めると、味がないことを確認します
  • 4.スプーンの変化が、湯気が雲になって雨を降らせる、一連の水の変化を表していることを説明します
子どもに投げかける質問
  • どうしたら、ごまと塩に分けられるかな?
  • 水をかけると何が起こるかな?
  • (フィルターで濾した水を舐める前には)どんな味がすると思う?
  • 塩の結晶ができているところを見て、どんな形かな?何に似ているかな?
子どもの予測される行動・質問

黒い画用紙に塩水を使ってお絵描きをすることで、科学的な現象をアートとして楽しむことができます。塩の結晶がキラキラと浮かび上がる様子は、視覚的にも美しい結果を生みます。これは、水が乾いて蒸発し、塩だけが紙に残るからです。この現象から、雨がしょっぱくない理由を学ぶことができます。

また、電子レンジで温めた塩水から蒸発した水蒸気が、冷やしたスプーンに触れると水滴ができる様子を観察するアクティビティがあります。スプーンをかざすと、スプーンの表面に雲のようなモヤモヤが現れ、やがて水滴になります。このモヤモヤが雲、水滴が雨を表します。自然界でも海などの水が蒸発して空に昇り、上空で冷やされて雲になり、やがて雨として降ってくるのです。

水が蒸発しても、水に溶けていた塩は蒸発せずに残るため、自然界の雨はしょっぱくないことがわかります。海の塩は水と分かれて、海に残っているのです。

実際に社会で使用されているもの

このアクティビティは、日常生活や自然現象に触れる良い機会です。たとえば、塩の結晶化や水の蒸発は、雲や雨ができる仕組み(気象学)や水の循環と深く関わっています。このプロセスを体験することで、自然の不思議さや科学への興味を育むことができます。また、環境や気候変動に対する関心が高まるきっかけにもなります。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

30 分 〜

カテゴリー

  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 創造力
  • 実験的思考
  • 科学的な興味
  • 観察力

難易度

シュワシュワアート
シュワシュワアート

このアクティビティでは、重曹と酢を使って化学反応の基礎を学びます。白い皿に重曹を広げ、色をつけた酢をスポイトで重曹に少しずつかけます。酢と重曹が反応して二酸化炭素が発生し、色とりどりの泡が発生する様子を観察します。この過程で、酸と塩基の反応を視覚的に理解し、色の混ざり方や反応のスピードについて学ぶことができます。

  1. お皿に重曹を大さじ3杯程度入れて、平らに広げます
  2. それぞれのカップに大さじ1杯の酢を入れて、食紅を2〜3滴落として色をつけます
  3. 色をつけた酢をスポイトで吸い上げ、重曹に少しずつかけます
  4. シュワ〜と音を立てながら、色つきの泡がモコモコでてきます
  5. 他の色もどんどんかけてみましょう。いくつもの色が混ざって、綺麗な色を作り出します
注意事項

●酢に鼻や目を近づけすぎないように注意しましょう●重曹や食紅などが皮膚についたらすぐに水洗いしましょう

準備物
  • 重曹(調理用でも掃除用でも良い)
  • 食紅(液体のものがおすすめ)
  • お皿やトレー、バットなど (白以外でも問題なし)
  • 小さいカップ(色の数だけ)
  • スポイト
  • スプーン
  • *水彩絵の具(食紅がない場合)
  • 酢の種類を変えてやってみる
  • 酢のほかに、酸っぱいものがなにがあるか考える
  • さらに重曹や酢を追加してみる
  • レモン汁でやってみる
  • オレンジジュースでやってみる
子どもに投げかける質問
  • 色をつけた酢の量を増やしたら(少なくしたら)泡の出方はどう変わるかな?
  • 泡が出る時間はどのくらい続くかな?重曹をゆっくり加えるのと、一気に加えるのでは、泡の出方に違いがあるかな?
  • (酢とレモン、オレンジなどを比較して)泡の出方は違うかな?
  • お家のキッチンには、どんな酢があるかな?、お家の人に聞いてみよう!
  • シュワシュワする食べ物や、シュワシュワするおもちゃは何があるだろう?
子どもの予測される行動・質問
  • 色のついた酢をこぼしてしまう

重曹(水にとかすとアルカリ性)に酢(酸性)をかけると出てくる泡の正体は、二酸化炭素です。「酸」と「塩基(アルカリ)」をまぜると、酸の中にある水素イオン(H+)と、塩基の中にある水酸化物イオン(OH-)がくっついて、水(H2O)ができます。まぜた「酸」と「塩基」に入っていた、H+ とOH- 以外のイオンも、それぞれくっついて、別の化合物ができます。
酢(酢酸)と重曹(炭酸水素ナトリウム)の場合は、ちょっと複雑ですが、酢酸ナトリウムという化合物のほかに炭酸ができます。
炭酸は分解して二酸化炭素と水になります。気体の二酸化炭素だけが泡になって出てくるのです。

実際に社会で使用されているもの

酸と塩基の反応は、身近にもあります。発泡入浴剤には、フマル酸などの酸と、重曹などの塩基が含まれており、お湯に溶かすと二酸化炭素の泡が出ます。
ほかにも、酸性タイプのトイレ洗剤は、汚れにふくまれる塩基と反応しますし、胃薬の中には、胃液が出すぎている時に、胃液中の塩酸を中和するものがあります。唾液はアルカリ性で、細菌がつくった酸を中和してお口を守っているんですよ。

【監修協力:オックスフォード大学 有機化学専攻講師 アイ・フレッチャー博士】