SPARK!

アクティビティリスト

所要時間

45 分 〜

カテゴリー

  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • デザイン
  • 創造力
  • 巧緻性
  • 模倣する力
  • 観察力

難易度

葉っぱの色を紙にうつしてみよう
葉っぱの色を紙にうつしてみよう

このアクティビティでは、葉っぱを使って色や形を紙に写し出しながら、自然に触れながら楽しむことができます。葉っぱをこすって模様を写し出すと、自然の不思議や美しさに気づくことができます。そのあとで、写し取った模様を使って、自由に絵や作品を作る時間があります。
この活動を通して、植物の特徴や色がどのようにできているかを知るきっかけになったり、想像力を広げたりすることができます。自然と親しみながら、自分らしい表現を楽しむ体験になるでしょう。

  1. 葉っぱは大きさや色だけでなく、硬さも違うことを本などで説明します
  2. 葉っぱを探しにいきます。好きな葉っぱを2〜3種類選びます
  3. 机の上に、白い紙、その上に葉っぱ、その上にさらし布の順番に重ねます
  4. スプーンの持ち手の下の方をもち、紙を回しがら、スプーンの丸い部分を机にこすりつけるように動かします
  5. どのように色が紙にうつしだされているか、観察します
  6. うつしだされた葉の形や模様を、子どもたちの自由な発想でさらに創作を深めます
  7. 最後に、お互いにどんな形に見えるか、どんな形を作ったのか見せ合い話し合います
注意事項

●植物の色が浸透しやすい素材の机の場合は、ビニールや新聞紙などを敷いてください

準備物
  • 植物(葉っぱ、花びら、例:ハナミズキ、マンサクの色素の濃い葉っぱ) →身近にある葉っぱや花びらで実践してみてください!
  • さらし布 (小さめでOK)
  • ステンレスのスプーン(小さめでOK)
  • ペンや色鉛筆、クレヨンなど
  • ハサミ
  • ビニール手袋(アレルギーを防ぐために必要であれば準備)
  • 園や近隣の公園などで、硬さや色、大きさの違うさまざまな葉を探して実験してみる
  • お城・魚・人などのテーマを決めて創作してみる
  • <葉っぱを選ぶポイント> ●硬めの葉より、柔らかめの葉が実験しやすいです。葉に水分があるものが良いです ●柔らかいものでもうまくいくものとそうでないものがあります。色々と試してください(柔らかすぎると、布にひっついてしまいます)
  • オススメの葉・・・バラ科・ツツジ科の葉、カタバミの葉、ペンタスの花、(桜の葉)
  • オススメではない葉・・・落ち葉、ツバキの葉
子どもに投げかける質問
  • スプーンでこすったとき、どんな模様が出てきた?
  • 写し取った模様は何かに似ているかな?
  • 他の葉っぱや花で試してみたら、どんな模様ができると思う?
  • どの葉っぱを選んだの?どうしてそれを選んだの?
子どもの予測される行動・質問
  • スプーンで強くこすりすぎて、紙や布が破れてしまう
  • 「なんで葉っぱの色が紙に移るの?」と仕組みに興味を持つ
  • 「もっとたくさんの色を写しだそう!」と創作の幅を広げたがる

葉っぱの中にはクロロフィル(緑色の色素)やアントシアニン(赤や紫の色素)といった色素が含まれています。

スプーンで圧力をかけると、葉の表皮などの組織がつぶれて色素がしみ出して紙に移ります。
また、葉っぱの形や模様は、葉脈の配置によるものです。このアクティビティでは、植物が自然に持つ模様や色の特性を学ぶことができます。

実際に社会で使用されているもの

自然の持つ色や形は、さまざまな分野で活用されています。
例えば、植物染料を使った草木染めは、植物から色素を抽出して布や紙を染める技術で、ファッションやアートの分野で広く利用されています。この伝統技術は、自然由来の色合いを大切にしながら、現代でも持続可能なデザインの一環として注目されています。
また、植物標本は、葉や花の形や構造を保存して研究や教育に役立てる手法で、科学や博物館の展示でも重要な役割を果たしています。こうした標本から、自然の細部を学び取ることができます。
グラフィックデザインの分野でも、自然の形や模様はポスターやロゴなどのデザインに取り入れられ、視覚的な魅力を高める要素として使われています。
この活動を通じて、自然の模様や色彩の美しさに触れ、それが社会でどのように生かされているのかを知る機会になるでしょう。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

45 分 〜

カテゴリー

  • 数学 - Mathematics -
  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 創造性
  • 図形と対称性の理解
  • 巧緻性
  • 観察力

難易度

雪の結晶をつくって学ぼう
雪の結晶をつくって学ぼう

雪の結晶は、自然界の最も繊細で興味深い創造物のひとつです。しかし、ほとんどの雪の結晶は、六角形になっていることをご存知でしたか?

今回は、子どもたちがおりがみを使って雪の結晶をつくりながら、自然界の形の不思議や科学を深めるきっかけになります。おりがみを六角形に折り、切り込みを入れてオリジナルの雪の結晶を作る中で、数学的な形の特性や、雪の結晶が自然界でどのように形成されるのかを学べるアクティビティです。雪の結晶に隠された魅力的な科学についてまとめましょう。
出来上がった作品を見せ合うことで、創造力や表現力を育む楽しい時間を過ごします。

  1. 本や図鑑から冬、雪の説明をします
  2. 雪の結晶が六角形であることを図鑑などから説明します (四角形、六角形などの数学的・図形の話をします)
  3. おりがみから六角形を作ります
  4. 裏返したおりがみをまず二つ折りにして三角形を作り、続けてもう一度二つ折りにしますが、2cm程度のみ折り目をつけます
  5. その折り目に合うように、半分に折って折り目をつけていた型紙の折り目を重ねます
  6. 頂点と辺がずれないように合わせて、型紙の辺に沿って線を描きます
  7. 描いた線に沿って三つ折りにします
  8. 最後に、はみ出ている部分を切り落とし、開くと六角形の完成です
  9. 四角形から六角形ができていることを確認し、再度折り畳み、自由に切り込みを入れます
  10. できあがった結晶のデザインをみんなで発表し合います
  11. <折り紙での型紙の作り方>
  12. 1:二つ折りにして、もう一度二つ折りにし、開きます。 2:折り目を中心に3.8cm の箇所に印をつけます。 3:印から、中心線に向かって7.6cm の箇所に向かって線を引きます。(両側) 4:三辺がそれぞれ7.6cmの正三角形ができます。切り抜いたら型紙2枚の完成です。
注意事項

●ハサミの使用には注意してください●できれば、型紙は硬めの紙に印刷して準備しておくと子どもたちが使いやすいです    

準備物
  • おりがみ
  • 他のおりがみやフラワーペーパーなど
  • ハサミ
  • 結晶の写真集(推奨品:『ゆきのけっしょう』) 
  • 定規
  • 鉛筆、ボールペンなど
  • 六角形の型紙・ワークシート (正三角形の型紙)
  • ある線はまっすぐに、ある線は曲線に切ってみる
  • 小さくして画用紙などに貼り、オリジナルのクリスマスカードを作ってみる
  • 壁や窓に飾ってみる
  • 六角形の結晶の構造の違いを観察してみる。そこから絵を描いてみる
  • カットの回数を減らしたら(または増やしたら)、模様がどう変わるか見てみる(折り目の輪の方は切らず、バラバラの方に切り込みを入れる)
  • 紙の大きさや素材を変えたり、組み合わせみる
子どもに投げかける質問
  • (雪の結晶を観察すると、)どんな形が見えるかな?
  • みんなが作った雪の結晶、形がちょっとずつ違うね。どうして違うんだろう?
  • 雪の結晶はどんな形をしているかな?
  • 雪の結晶の形を他にどこかで見たことあるかな
  • 作った模様は、どんなふうに切り込んだの?
  • 本の結晶の写真と見比べて見よう!
子どもの予測される行動・質問

雪の結晶が六角形をしているのは、自然界の美しい規則性と水分子の特性によるものです。水分子は特定の温度や湿度の条件下で凍るとき、分子が最も安定する形で並びます。この過程で、六角形の対称性を持つ結晶構造が形成されます。また、雪の結晶が一つとして同じ形にならない理由は、成長する際の温度や湿度のわずかな違いが影響を与えるためです。そのため、それぞれ異なる模様が生まれ、「自然が描く芸術」とも言われています。

例えば、ミツバチの巣も六角形の構造をしており、空間を無駄なく埋める形として知られています。こうした自然の形には効率や安定性が隠されているのです。このような科学の視点で自然を観察すると、身近な世界がもっと面白く感じられるでしょう。

おりがみを使った六角形作りでは、数学的な形(正多角形)の特徴を学ぶきっかけを作ります。二つ折りにしたものを三つに折ることで、六角形を作っていることを体験的に学びます。紙を折るプロセスは、空間認識力や手先の器用さを育てるだけでなく、子どもたちが「形がどのように作られるか」を体験的に学ぶ貴重な機会となるでしょう。

自由に切り込みを入れて模様を作る工程は、雪の結晶が自然界で一つとして同じ形がないことを感じさせます。「自分だけのデザイン」を考えながら切ることで、創造性や問題解決能力を楽しく伸ばせます。

実際に社会で使用されているもの

六角形構造は、ハニカム構造として建築や工学で多く使われています。橋やビルの設計などで強度と軽さを両立するための仕組みとして応用されています。
ハニカム構造は、ミツバチの巣に見られる六角形の形を取り入れた設計で、橋やビルなどの建築物に使われています。この形状は強度が高く軽量で、効率的に空間を活用できる特長があります。たとえば、飛行機の内部構造や車の一部にも採用され、強さと軽さのバランスを保つ役割を果たしています。

また、雪の結晶をモチーフにしたデザインは、服やアクセサリー、インテリア装飾品、建築物など、さまざまな日常アイテムに使われています。自然が生み出す美しいパターンをそのまま取り入れることで、私たちの生活に芸術的な要素を加えています。

さらに、雪の結晶の研究は、気候変動の観察や天候予測に役立っています。雪の結晶が形成される過程を調べることで、地球の温度や湿度の変化を詳しく知ることができます。このような研究を通して、科学が私たちの日常生活や環境問題にどのように関わっているかを学ぶきっかけになります。子どもたちにとっては「科学は生活に関わっている」という気づきのきっかけになるのではないでしょうか。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

45 分 〜

カテゴリー

  • 数学 - Mathematics -
  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 問題解決力
  • 対応力
  • 空間認識能力
  • 観察力
  • 集中力

難易度

作って!吹いて!!狙おう!!!ストロー吹き矢
作って!吹いて!!狙おう!!!ストロー吹き矢

このアクティビティは、綿棒やおりがみを使って矢をつくり、太いストローで矢を飛ばして的を狙います。
子どもたちは空気で矢を飛ばす楽しさを味わいながら、自然に力のかかり方や空気の流れについて学びます。空気圧や力学などにつながる基礎の体験となります。
さらに、的に当てる工夫を考える中で観察力や集中力を育みます。遊びながら科学や創造性に触れられる、楽しく学べる時間です。

  1. 綿棒を半分に切り、矢の型紙を使用サイズに切り抜き、おりがみも二つ折りにし四等分に切り分けます
  2. タピオカ用ストロー2本をセロハンテープで、つなぎ合わせます(吹くストロー(筒)の完成です)
  3. 型紙をおりがみの1/4サイズのものに印字して、二等辺三角形を切り出します
  4. 切り出したおりがみの三角の頂角が半分になるように、おりがみを半分に折ります
  5. 折り線に沿って、半分に切った綿棒を貼り付けます
  6. もう一度半分に折り、空気が漏れないようにセロハンテープで貼り合わせ、筒状に膨らまします(矢の完成です) 膨らませた部分をスカートと呼びます
  7. 矢を吹くストロー(筒)の中に入れ、サイズを確認します。スカートが広がっていて入らない部分がはみ出るので、ストローにぴったりと収まるようにはみ出た部分を切り落とします
  8. 吹いたら矢がスムーズに出てくるか確認します。矢のおりがみ部分を調整します
  9. 壁などに貼ったカラフルな的をねらったり、入れたら音が鳴る的をつくったり、送風機にのせてぷかぷか浮く風船をターゲットに矢を吹きます
  10. XXXXXXX
  11. XXXXXXX
注意事項

●子どもたちが吹く方向を決めておきましょう○矢を吹くストロー(筒)の中に入れ、サイズを確認します。サイズが合っていなかったり、綿棒とおりがみの間にすきまがあったりすると、空気がもれてうまく飛びません。○吹くストロー(筒)の直径と作成した矢のおりがみの部分があまりにぴったりで窮屈すぎると、いくら強く吹いても、矢が吹くストロー(筒)の中で止まってしまうことがあります。少し、切りつめて調整しましょう。

準備物
  • 綿棒
  • 型紙となるワークシート
  • おりがみ
  • セロハンテープ
  • 太く硬めのストロー(タピオカストロー、先が尖ってないもの)
  • 的となるものや的をつくるもの (風船、粘着テープ、タコ糸、絵など)
  • マジック (風船に描けるもの)
  • 矢や吹くストロー(筒)などの素材を変えてチャレンジしたり、その結果を比較してみる
  • 新聞紙ボールなどと投げ落とすのと、吹き矢で的当ての競争をする
  • 子どもたちの身長に合わせて的の高さ、大きさの調整をする
  • 誰が一番遠くまで飛ばせるか競争をする
  • ペアやチームを作り、お互いに応援したり協力しながら実施する
  • 年齢に関係なく一緒に活動できるゲームを考える
  • ストローの本数を変えてみて、飛ぶ距離・吹く力などの違いを観察する
  • 様々な的をつくる(鈴や風船など当てたら音が出る的、両面テープなど粘着性のある的)
子どもに投げかける質問
  • どうしたら矢をもっと遠くまで飛ばせるかな?
  • 的に矢を当てるためにはどうすればいいかな?
  • 他にどんな的をつくってみよう?
  • 吹く棒の長さはどの長さのものが一番遠くまで飛ぶかな?
  • 矢が飛びやすくなるようにするには、どんな工夫ができるかな?
子どもの予測される行動・質問
  • 様々な的をつくりだす
  • 2本つなぎのストローでは強く吹けず、矢を飛ばせない子どももいるかもしれません
  • ストローの長さを切って調整してください

吹き矢は、ストローを通して空気を押し出すことで矢を飛ばします。ストローに息を吹き込むと、空気が勢いよく狭い通路を通るため圧力が生まれ、その力が矢を押し出します。矢の羽部分が筒に密着しているほど、空気の力が効率的に伝わります。

ストローの中を矢が通る間、空気は矢を押し続け矢は加速します。自転車のペダルを漕ぎ始めた時に、2回・3回と回転させるにつれて、自転車のスピードが速くなっていくのと同じです。したがって、ストロー(筒)が長いほど矢の飛び出す速さは速くなりますが、人が一度に吐き出せる息の量には限界があるので、子どもの場合はストロー2〜3本が適当です。

実際に社会で使用されているもの

吹き矢は、スポーツ吹き矢として親しまれており、集中力や呼吸のコントロールが求められる競技です。子どもたちが「狙いを定めて吹く」という動作を体験することで、スポーツの基本的なスキルを楽しく学ぶことができます。このような活動は、遊びの中で自然に成長を促す良い機会となることでしょう。

また、吹き矢は、空気の圧力について考えるきっかけを作ります。
人の肺が空気を出し入れしていることに気づいたり、口の中に空気がたくさん入って圧力が高まることを体感したりします。この空気圧を調整して働くものには、車のタイヤがわかりやすいですが、他にも工場の組立用ロボットの動く部分に多く使われています。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

50 分 〜

カテゴリー

  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • デザイン
  • 巧緻性
  • 観察力

難易度

ムクムクわき出る!紙のツリーに雪をつもらせよう
ムクムクわき出る!紙のツリーに雪をつもらせよう

紙の繊維の狭い隙間に水が入って上っていくことを「毛(細)管現象」といいます。尿素を溶かした水が蒸発すると、溶けた尿素がでてきてさらに狭い隙間ができます。この現象を繰り返して針のような細長い形の結晶を作ってみましょう。(※準備時間20分と別に、観察できるまでに一晩時間を置く必要があります)

  1. ツリー型の厚紙を 2 枚作り、組み合わせて立体にします。5cm 以上の高さにしましょう
  2. お湯 100mL と尿素 100g をよく混ぜます
  3. 2に、木工用ボンドと食器洗剤を1、2滴ずつ加えて静かに混ぜます
  4. お好みで、食紅も加えて色をつけます
  5. お皿やカップに 3 を入れ、そこにツリーを立てます。その上からキッチンペーパーをかぶせて密着させます。これを2~3日置いておきます
注意事項

●液が容器の壁を伝わって出ることがあるので、トレイを敷いて行うようにしましょう。●触ったあとは、しっかり手を洗いましょう。●こぼしたりすると汚れが落ちなくなるので、深さのあるトレイの上で実験すると良いでしょう。

準備物
  • 尿素
  • お湯
  • 木工用ボンド
  • 食器用洗剤
  • 平たい容器(お皿など)
  • キッチンペーパー
  • 厚紙
  • 食紅(お好みで)
  • ハサミ
  • 途中で違う色を追加する
  • 厚紙やキッチンペーパーの代わりに、スポンジなどでやってみる
  • 尿素以外のものでやったらどうなるのかな?
子どもに投げかける質問
  • はじめに結晶がついたのはどこかな?
  • 結晶がたくさんついたのは、どこかな?
  • 結晶の形をよく見てみよう
  • 同じ結晶の塩や砂糖とはどう違うかな?
子どもの予測される行動・質問
  • 結晶はやわらかいか触ってみる(容器の周りについている)白くて線状もの(結晶)はなに?

紙は水を吸い上げます。紙のせんいの狭いすきまに水が入って上っていくことを「毛(細)管現象」といいます。尿素が溶けた水はこの現象で上っていきます。ところが途中で水が蒸発すると溶けていた尿素が出てきて、さらにすきまは狭くなっていきます。液はこの狭くなったすきまを通って、さらに先まで行きます。これを繰り返すことで結晶は大きく広がっていきます。尿素の結晶は針のような細長い形です。この形が組み合わさることでクリスマスに飾るモミの木のような形ができるのです。

実際に社会で使用されているもの

昔の「入浜式塩田」というタイプの塩田では、毛細管現象を使って海水を砂をしみ込ませ、結晶をつくることで塩を集めていたよ。当時はこの仕組みのおかげで、海水を人がくみあげる必要がなくなったんだ。

アクティビティリスト

所要時間

50 分 〜

カテゴリー

  • 数学 - Mathematics -
  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • デザイン
  • 色彩感覚
  • 観察力

難易度

秋アート
秋アート

屋外で、自然の植物の色をさがし、その植物で、作品を作るというアートのアクティビティです。
自然の秋の色は様々な色があります。日本独自の色が描かれているワークシートを参考にしながら、屋外の植物を探しどんぐりや葉を集めます。色の種類の多さに触れたり、植物を学ぶアクティビティです。

  1. 秋になり、気温が下がることで、秋の自然にはどんな変化があり、どんな色があるかを紹介し、説明します
  2. 秋の自然にはさまざまな色があることを子どもたちに考えて、話してもらいます
  3. 次に、ワークシートを見せて「この中にある色を探しに行こう!」と、色を見つけるワクワク感を高め、屋外へ出発します
  4. 秋の植物や葉っぱ、枝、花などを観察し、ワークシートにある色に合う植物を見つけます
  5. 戻った後、見つけた植物をセロハンテープやボンドなどを使用して、ワークシートに貼りつけて記録します
  6. 貼りにくい細い枝や、小さな花、どんぐりなどは透明のナイロンパックなどを活用してください
  7. 見つけた植物がどんな種類か、触った感じやにおいなども一緒に観察します
  8. 集めたものや、創った作品を発表し合います
注意事項

●屋外でのアクティビティです●科学的な知識を補うために、植物図鑑や絵本が参考にあればより深い学びになるでしょう●ワークシートを準備しましょう

準備物
  • ワークシート
  • ナイロンパック
  • セロハンテープ
  • 描くもの(ペン、クレヨン、色鉛筆など)
  • ハサミ
  • 秋色の画用紙、飾り用のシール(あれば)
  • 両面テープ、ボンド(あれば)
  • 集めた葉っぱの枚数を競うゲームや、珍しい色を探すなどさまざまな楽しみ方を考える
  • 色の違いや形の組み合わせを楽しみ、オリジナルのアート作品をつくる
  • 集めた植物や葉っぱを使って、自由にコラージュ作品をつくる
  • 葉っぱを切り貼りし、動物や別のものをつくってみる
子どもに投げかける質問
  • どんな色の秋の葉っぱを見つけられたかな?
  • ワークシートの様々な色を見せながら)この中にある色を探しに行こう!
  • 他にもこの色に似たものがあるかな?
  • この植物は柔らかい?それとも固い?
  • いくつ集められたかな?
  • この赤い葉っぱと黄色い葉っぱ、どっちが多いかな?
  • どうして葉っぱの色が変わったのかな?
子どもの予測される行動・質問

緑や茶色と一言で言っても、自然界の中にはもっと多くの様々な色が存在します。このアクティビティは、秋の自然に触れながら色の多様性や自然の仕組みを楽しく学べる時間になります。
気温によって、植物の生育や状態が変わることを学びましょう。

実際に社会で使用されているもの

秋に見られる鮮やかな赤や黄色の葉っぱ、落ち葉の茶色などは、服や部屋などの様々なデザインにも使われています。自然の色は、私たちの身の回りのものにたくさん取り入れられており、その一つが植物の色を使っての染物です。自然の色を大切に使った服や布、環境に優しい染料が注目されています。
さらに、秋になると葉っぱの色が変わるのは、気温や天気の影響を受けていることを学べます。このような自然の変化を観察することは、環境について考えるきっかけにもなります。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

40 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 技術 - Technology -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • デザイン
  • 創造性
  • 巧緻性
  • 科学的な興味
  • 観察力

難易度

たねの秘密を探ろう
たねの秘密を探ろう

このアクティビティでは、子どもたちが折り紙とクリップを使って、植物のたねがどのように飛んでいくかを体験します。たねの形や落ち方が飛行にどのように影響するかを、4種類のたね(ニワウルシ型、ラワン型、カエデ型、アルソミトラ・マクロカルパ型)を作りながら学びます。実際に模型を飛ばして観察することで、植物の自然の工夫に触れ飛行技術にもつながる知識を育てます。

    *ワークシートを準備しましょう
  1. 折り紙をくしゃくしゃに丸めたものと、綺麗なままのものを落とし、落ち方の違いを観察します
  2. 折り紙を1人1枚選び、折り、1/8のサイズを2本切り出します
  3. <1番目 ニワウルシ型> 折り紙を細長く切り、輪のように繋ぎ合わせて8の字の形になるように、中心をマスキングテープで止めます
  4. <2番目 ラワン型> 折り紙を細長く切り、少しずらしてV字のように折り、折り目をマスキングテープで止めます
  5. <3番目 カエデ型> 型紙を切り抜き、カエデのたねの見本を参考に少し折り込みテープで貼ります
  6. <4番目 アルソミトラ・マクロカルパ型(ハネフクベ型)> 折り紙の四隅の先端を1箇所折り、クリップを二個留めます
  7. 3本の指ではさむように持ち、紙飛行機を飛ばす様に押し出すのではなくて、力を加えず斜め下に自然に落とします
  8. 地面すれすれを滑空させられるとマクロカルパ(ハネフクベ型)のように飛ばすことができます
  9. たねの模型を作成する度に落とし、それぞれの落ち方の違いを観察し話し合います
注意事項

●広い場所で飛ばす向きを統一し、実施しましょう

準備物
  • 折り紙
  • クリップ
  • マスキングテープ
  • ハサミ
  • ワークシート(型紙やサイズ違い作成用)
  • (*たねや植物に関する絵本や図鑑などがあればご使用ください)
  • 折り方を変えてみる
  • おもりの位置や数を変えてみる
  • 投げ方を変えてみる(高く上に投げてみたり、力をできるだけ入れずに落としてみたり、横から風を当ててみましょう)
  • 紙の大きさや紙の厚さ、形を変えてみる(サイズ違いの参考に、ワークシートを活用する)
  • たねの飛んだ距離を測ってみる
  • クリップをおもりとして使用する。クリップがある時とない時の違いを観察し、共有する
  • たねの見本を見て、おもりをつける位置や折り目の箇所を観察してみる
子どもに投げかける質問
  • (たねを飛ばす前に、子どもたちに予測させる)このたねはどうやって落ちると思う?
  • どうしてこのたねはくるくる回るんだと思う?
  • もっと回るようになるには、どんな形にしたらいいかな?どうしたらいいかな?
  • (異なる形のたねを比較させる)どのたねが一番遠くまで飛ぶと思う?
  • たねの形を面白くしてみよう。どんな風に飛ぶだろう?
子どもの予測される行動・質問
  • 回転するたねを見て驚きつつも、自分なりの工夫を加える
  • オリジナルの形を作り、たねを飛ばしてみる
  • たねの形やデザインを工夫し、オリジナルのたねを作る

たねが回ったり、ゆっくり落ちたりするのは、形や重さのバランスが影響しているためです。たねは空気をうまく利用して、遠くまで運ばれるように進化しています。
例えば、カエデのたねはプロペラのように回転しながら落ち、風に乗って遠くまで飛びます。また、アルソミトラ・マクロカルパ型のたねは、紙飛行機のように滑空し、ゆっくりと地面に降りることができます。このように、形によってたねが空気の流れをどのように受けるかが異なるため、落ち方にも違いが生まれます。

植物によってたねの形は違います。風を受けて、遠くまでたねを飛ばすことで、たねをより遠くまで散らばすことができれば、広い範囲で子孫を増やすことができるためです。

実際に社会で使用されているもの

このアクティビティは、自然界で見られる技術と現代の工学・テクノロジーを結びつける重要な学びを提供します。
例えば、回転する植物のたねの羽根は飛行機やヘリコプター、風力発電のプロペラデザインに影響を与えています。
軽くて薄いのに壊れない強度としなやかさがある羽根の構造には目を見張るものがあります。このように、自然界での現象がテクノロジーや工業に大きな影響を与えているわけですが、アクティビティを通じて子どもたちは、自然から学び、それを現代社会で活かす技術(バイオミメティクス)に触れることができます。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

40 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 技術 - Technology -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 創造性
  • 巧緻性
  • 観察力

難易度

たねコプターを飛ばしてみよう
たねコプターを飛ばしてみよう

このアクティビティでは、子どもたちがスチレンペーパーを使って、ラワン型のたね(プロペラ状の形)を作り、飛ばして遊びます。たねが回転しながら飛んでいく様子を観察することで、自然界に存在する飛行技術に興味を持たせ、飛行機やプロペラの仕組みと関連づけることができます。子どもたちは、自分で作ったたねがどのように飛ぶかを試しながら、科学的な考え方や創造力を育むことができます。

植物がたねを飛ばす仕組みを理解しましょう。割り箸を輪ゴムテープを使って、飛ばすグッズを作ります。

  1. 輪ゴム3つをつなぎ合わせ、1本にします
  2. 割り箸をエックス[X]の形に組み合わせて、輪ゴムで結びます
  3. 少し固定できたら、セロハンテープでしっかりと固定します
  4. つなぎ合わせた1本の輪ゴムを割り箸の先に挟み、抜け落ちないようにセロハンテープで固定し、飛ばし棒の完成です
  5. スチレンペーパーを少しずらして半分に折り、両面テープでしっかりと貼り付けます
  6. 折りたたんだスチレンペーパーの上半分を指ですべらしながら、癖をつけます
  7. 真上に投げて、落ち方を観察します
  8. スチレンペーパーを、飛ばし棒の輪ゴムに引っ掛けて飛ばします
  9. *飛ばすコツ・・・スチレンパーパーの中央部分を指ではさみ、飛ばし棒の真ん中を通すように引っ張ります
注意事項

●人の顔に向かって飛ばさないように、飛ばす向きを統一させましょう ●両面テープを貼り付けたスチレンペーパーを切り、一人ずつが使用できる準備をしておきましょう

準備物
  • クリップ
  • セロハンテープ
  • ハサミ
  • スチレンペーパー(厚さ1mm,A4orB4がオススメ)
  • 両面クッションテープ
  • 輪ゴム
  • 割り箸
  • マジックなど描くもの
  • (*たねや植物に関する絵本や図鑑などがあればご使用ください)
  • スチレンペーパーの上の部分をマジックで、オリジナルに模様を描いてみる
  • 飛ばし棒の持つ角度を変えてみる
  • 引っ張るゴムの角度や強さを変えてみる
  • おもりとしてクリップをつけてみる、またおもりの位置を変えてみて変化を比べる
子どもに投げかける質問
  • どうしたら高く飛ばせるかな?
  • どうしたらよく回るようになるかな?
  • 紙の大きさ変えてみよう
子どもの予測される行動・質問
  • 引っ張った輪ゴムを顔に当ててしまう
  • 自分の飛ばすものに夢中になり、周りの子どもとぶつかったりしてしまう

たねがくるくる回りながら飛ぶ理由は、たねの形が空気を受けると回転するからです。回転することで、たねが落ちるスピードが遅くなり、地面に着くまでの時間を稼ぐことができます。このことによって、風に乗って運ばれる距離を延ばすことができるようになるので、たねを遠くまで飛ばせるようになるのです。このようにたねが回転しながら落ちていく動きは、カエデ、マツ、アオギリなどのたねでも見られます。
大きなラワン(フタバガキ)のたねが回転するには、それだけ大きなエネルギーが必要です。たねが高いところから落下して、落ちるスピードが速くなると空気の抵抗が大きくなって羽根が風を切って回転することができるようになります。
そのため、大きなフタバガキのたねはある程度の高さから落下しないと回転しはじめません。つまり、この科学工作で、大きなフタバガキのたね模型を回転させるには、高く投げ上げる必要があります。​​

実際に社会で使用されているもの

風で回るものはいろいろあります。例えば、かざぐるまがそうですね。
また、風力発電の羽根は、風の力でプロペラを回し、電力を生み出します。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

30 分 〜

カテゴリー

  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 創造力
  • 実験的思考
  • 科学的な興味
  • 観察力

難易度

シュワシュワアート
シュワシュワアート

このアクティビティでは、重曹と酢を使って化学反応の基礎を学びます。白い皿に重曹を広げ、色をつけた酢をスポイトで重曹に少しずつかけます。酢と重曹が反応して二酸化炭素が発生し、色とりどりの泡が発生する様子を観察します。この過程で、酸と塩基の反応を視覚的に理解し、色の混ざり方や反応のスピードについて学ぶことができます。

  1. お皿に重曹を大さじ3杯程度入れて、平らに広げます
  2. それぞれのカップに大さじ1杯の酢を入れて、食紅を2〜3滴落として色をつけます
  3. 色をつけた酢をスポイトで吸い上げ、重曹に少しずつかけます
  4. シュワ〜と音を立てながら、色つきの泡がモコモコでてきます
  5. 他の色もどんどんかけてみましょう。いくつもの色が混ざって、綺麗な色を作り出します
注意事項

●酢に鼻や目を近づけすぎないように注意しましょう●重曹や食紅などが皮膚についたらすぐに水洗いしましょう

準備物
  • 重曹(調理用でも掃除用でも良い)
  • 食紅(液体のものがおすすめ)
  • お皿やトレー、バットなど (白以外でも問題なし)
  • 小さいカップ(色の数だけ)
  • スポイト
  • スプーン
  • *水彩絵の具(食紅がない場合)
  • 酢の種類を変えてやってみる
  • 酢のほかに、酸っぱいものがなにがあるか考える
  • さらに重曹や酢を追加してみる
  • レモン汁でやってみる
  • オレンジジュースでやってみる
子どもに投げかける質問
  • 色をつけた酢の量を増やしたら(少なくしたら)泡の出方はどう変わるかな?
  • 泡が出る時間はどのくらい続くかな?重曹をゆっくり加えるのと、一気に加えるのでは、泡の出方に違いがあるかな?
  • (酢とレモン、オレンジなどを比較して)泡の出方は違うかな?
  • お家のキッチンには、どんな酢があるかな?、お家の人に聞いてみよう!
  • シュワシュワする食べ物や、シュワシュワするおもちゃは何があるだろう?
子どもの予測される行動・質問
  • 色のついた酢をこぼしてしまう

重曹(水にとかすとアルカリ性)に酢(酸性)をかけると出てくる泡の正体は、二酸化炭素です。「酸」と「塩基(アルカリ)」をまぜると、酸の中にある水素イオン(H+)と、塩基の中にある水酸化物イオン(OH-)がくっついて、水(H2O)ができます。まぜた「酸」と「塩基」に入っていた、H+ とOH- 以外のイオンも、それぞれくっついて、別の化合物ができます。
酢(酢酸)と重曹(炭酸水素ナトリウム)の場合は、ちょっと複雑ですが、酢酸ナトリウムという化合物のほかに炭酸ができます。
炭酸は分解して二酸化炭素と水になります。気体の二酸化炭素だけが泡になって出てくるのです。

実際に社会で使用されているもの

酸と塩基の反応は、身近にもあります。発泡入浴剤には、フマル酸などの酸と、重曹などの塩基が含まれており、お湯に溶かすと二酸化炭素の泡が出ます。
ほかにも、酸性タイプのトイレ洗剤は、汚れにふくまれる塩基と反応しますし、胃薬の中には、胃液が出すぎている時に、胃液中の塩酸を中和するものがあります。唾液はアルカリ性で、細菌がつくった酸を中和してお口を守っているんですよ。

【監修協力:オックスフォード大学 有機化学専攻講師 アイ・フレッチャー博士】

アクティビティリスト

所要時間

30 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 数学 - Mathematics -
  • 科学 - Science -

身につくスキル

  • 創造力
  • 観察力

難易度

水ですすむ船
水ですすむ船

このアクティビティでは、食品トレーとプラスチックコップを使って水で進む船を作ります。コップに水を入れて排出していく流れがあることで船を動かし、バランスを保ちながら進む仕組みを学びます。エンジンを使わずに進む船の動きを観察し、楽しみながら科学の原理に触れてみましょう。

    *水を入れ、船を浮かばせる容器や場所をご準備ください。(プールや手洗い場などでも良いです)
  1. 【穴あけ作業】 画鋲→細いドライバー→太いドライバーの流れで、ストローの太さと同じぐらいの穴をプラスチックコップやトレーに開けます。開けた穴が大きすぎないように注意してください。できれば、ストローと同じ太さのドライバーを準備するのがおすすめです
  2. 穴を開けておいたプラスチックコップ、ストローを組み立てます
  3. 水の容器の上で、プラスチックコップの中に水を入れて、水の流れを観察します。    (水は高いところから低いところへ流れ落ちることを理解する)
  4. 穴を開けておいたトレーも追加して船を組み立てます
  5. 次に、コップの中に水を入れるとどうなるか予想を立ててから、水を入れます
  6. 安定して進むためにどうしたら良いか試行錯誤します    (コップの中に随時水を足しながら、進ませます)
注意事項

●穴を開ける際には、鋭利な器具(画鋲やドライバー)やハサミの取り扱いには注意しましょう●万が一のため、濡れてもよい服装で取り組みましょう●プラスチックコップやトレーへの穴あけは先生が事前にご準備ください(特にプラスチックコップはご注意ください)

準備物
  • 船を浮かばせる大きめの容器か場所
  • 食品トレー(できれば正方形がおすすめ)
  • ハサミ
  • ドライバーセット
  • 画鋲
  • プラスチックコップ
  • 曲がるストロー
  • セロハンテープ(予備)
  • 飾りになるもの(画用紙、油性ペン、モールなどなんでも良い)
  • 形や大きさの違うトレーで船を作ってみる
  • ストローの曲がる向きやコップを置く位置を調整して動きの変化を観察する
  • 浮きの役割を担うために、トレーの外側に空のペットボトルなどをつけてみる
  • トレーに飾りをつけてみる
子どもに投げかける質問
  • 沈まないためにはどうしたら良いかな?
  • コップに水を入れる量を増やしたり減らしたりしたら、船の動きはどう変わるかな?
  • 船をもっと速く進ませるためには、どうすればいいかな?
  • 船が進む方向を変えるには、どうすればいいかな?
子どもの予測される行動・質問
  • ハサミで怪我をしてしまう

水が高いところから低いところへ流れる現象を観察し、重力の影響や水の動きを理解することができます。
また、船が水に浮くために必要な浮力や、コップの位置をどこにおくと良いかのバランスについて考え、どのようにして船を安定させるかを実験を通じて学びます。
さらに、水の流れや船の動きの予測、コップに入れる水の量など、数学的な思考を使って実験を進めることができます。。例えば、船が安定するためにどれくらいの水を入れるかを考えることで、基本的な計算や予測の力を養います。

実際に社会で使用されているもの

このアクティビティで学ぶ「水が高いところから低いところへ流れる」ということは、水力発電に使われる仕組みと似ています。実際の水力発電では、水を高いところから流して、その力を使って電気を作っています。
また、船が水に浮くための力や、安定して進むための工夫は、実際の船を設計するときにもとても大切です。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

30 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 科学 - Science -

身につくスキル

  • 想像力
  • 観察力
  • 論理的思考

難易度

野菜くらべ
野菜くらべ

数種類の野菜を水に浮かべ、浮くものと沈むものを観察します。野菜が浮くか沈むかは、その育ち方(土の上か下か)や、物の「密度」が関係しています。
空気が抜けていく様子や、野菜の断面を観察し、タネの形や野菜ごとの違いを比較します。このアクティビティを通して、野菜の特性や科学の基本的な考え方に触れることができます。

    *ワークシートを印刷しておいてください
  1. 透明の容器に水を半分より多めに入れます
  2. ①野菜の浮き沈みを観察しよう
  3. 野菜を容器の中に入れていきます。浮き沈みを予想しながら、確認します
  4. 浮き沈みで分別できた野菜の特徴を話し合います
  5. ②空気を見つけよう
  6. 容器の中にピーマンを入れて、水中で穴を開けます。空気が出てくる様子を観察します
  7. 続けて、他の野菜も同様に穴を開けて観察します (空気が出てくる様子を観察しやすくするために、背景に黒画用紙を置いたり、黒い服で実践するとわかりやすいです)
  8. ③タネを観察しよう
  9. ピーマンを横に二つに切り、中を観察をします。他の野菜でも同様に観察します
注意事項

●包丁や竹串などの鋭利なものの使用には十分注意しましょう●万が一のため、濡れてもよい服で取り組みましょう

準備物
  • 数種類の野菜 (ナス、ピーマン、ジャガイモ、ニンジンがおすすめ)
     *オクラ、ズッキーニやレモン、大きくなってしまったキュウリ、かぼちゃも推奨。トマトは糖度によって結果が違い、わかりにくいため推奨しません)
  • 透明な容器(できれば1人1個。小さな虫かごか、スーパーの洋菓子のケースなど)
  • 竹串
  • ボウルなど
  • 包丁
  • ハサミ
  • まな板(牛乳パックを代用も可)
  • ワークシート
  • 野菜の外見と内面とそれぞれの角度から、野菜を描いてみる
  • 絵本などと関連させて、地中、地上で育つ野菜の種類や特徴を考えてみる
  • 水中で、ピーマンの側面を何度か指で押し、中に水を含ませ、水鉄砲のように遊んでみる
  • ナスやレモン、ズッキーニなどを水中で穴を開けてみると、空気が出てきたり、果汁が出てくる様子を観察してみる
子どもに投げかける質問
  • どうして浮いたと思う?(沈んだと思う?)
  • 野菜の中はどうなっているだろう?タネはどれかな?どんな大きさかな?
  • 野菜のサイズや形を変えたら、浮くか沈むか変わるかな?
  • 野菜を押したらどうなるだろう?野菜に穴を開けたらどうなるかな?触ってみよう
  • 水の温度を変えたら、結果は変わるのかな?
子どもの予測される行動・質問
  • 竹串で怪我をしてしまう
  • 水をこぼしてしまう

地上で育つ野菜は、主に植物の葉、茎、花、または果実の部分です。これには、ピーマン、トマトやナス(果実)、レタスやキャベツ(葉)、セロリ(茎)、ブロッコリー(花)、が挙げられます。

地中で育つ野菜は、主に植物の根、球根、塊茎、または根茎の部分です。これには、ニンジンやダイコン(根)、ジャガイモ(塊茎)、タマネギ(球根)が挙げられます。これらは土の中で成長します。

地上で育つ野菜は、重みで茎が折れてしまわないように、空気を含むなどして、水より密度が小さくなっているものが多いです。
一方、地中で育つ野菜は、水よりも密度が大きく、水に沈むものが多いです。もし地中で育つ野菜が空気を多く含んでいると、雨が続いて土がドロドロにぬかるんだ時などに地表に浮かび上がってしまい、地面から顔を出し枯れて育たなくなってしまう可能性があります。そうならないように、地中で育つ野菜は空気をあまり含まないような野菜になっています。

このように、地中野菜は重くて沈みやすく、地上野菜は軽くて浮きやすいという特質があります。

実際に社会で使用されているもの

野菜の浮き沈みがその育ち方(地上か地下か)と関係があることを学び、野菜の特徴や栽培方法についての理解を深めることができます。これは、農業についての基礎知識を学ぶきっかけとなります。
さらに、野菜の中に含まれる空気やタネの形を観察することで、科学的な見方を養うことができます。こうした観察は、普段の生活で科学技術がどう使われているかを考えるきっかけになります。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】