アクティビティリスト
アメリカで巨大なカタパルトを使ってロケットを打ち上げる試みが注目されていますが、これは、発射台としてのカタパルトが蓄積したエネルギーを飛行機に伝達し、それが飛行機を前方に押し出す力として作用する原理を利用しています。カタパルトと紙飛行機を使って実際に試してみましょう。
- 紙飛行機を作ります。基本のへそひこうきの作り方です。 テープで止めると安定して飛びやすくなります。
- 折り目の作成:まず、紙を縦に半分に折り、折り目をつけます。その後、紙の両側の先端を内側に折り込み、片側が三角形になるようにします。
- 頂点の折り曲げ:作成した三角の頂点を、紙の反対側の端に向かって折ります。このとき、三角の高さが大体半分ほどになるように折ります。
- 三角形作成:先ほどの手順を繰り返し、紙の両側の先端を内側に折り込み、再び片辺が三角になるようにします。
- 先端の折り曲げ:「頂点の折り曲げ」の手順で内側に折り込んだ際に飛び出た先端を、三角形の先端に向かって折り曲げます。
- 羽の形成:飛行機をひっくり返し、中心で折ります。その後、羽の形を作るために両端を反対側に折ります。
- 飛行機の端を折り返し、先端が尖らないようにしましょう。これにより、飛行の安定性が向上します。 また、発射台で輪ゴムを引っ掛けるために、飛行機の内側先端を適切に折り曲げましょう。これにより、輪ゴムを使った発射が容易になります。
- 次に、好きな箱や紙コップ、輪ゴム、セロハンテープなどを使って、紙飛行機を飛ばす発射台を作ります。輪ゴムを繋げてみたり、箱を組みわせてみたり、作り方は自由です。
- 発射台ができたら、みんなに見せて、お互いに自分の発射台の説明をして飛ばしてみましょう。
- 一斉に飛ばしてみてもいいし、メジャーのようなものを床において、どこまで飛ぶか競ってもいいでしょう。
注意事項
● 飛ばす方向を全員で統一して、飛ばす先に他の園児がいないか確認した上で飛ばすように周知してください。 ● はさみや輪ゴム、割り箸・空箱など、鋭角・鋭利なものを使うので取り扱いには注意しましょう。 ● 割り箸は、てこの原理を応用して飛ばすものを作った場合に使用します(割り箸自体を飛ばすものではありません)
準備物
- 紙飛行機をつくる用の紙 (縦長、A4サイズがおすすめ)
- 発射台用の空箱(お菓子の空箱など。ティッシュ箱より強度のある箱がおすすめ)
- 輪ゴム
- セロハンテープ
- はさみ
- 紙コップ
- 割り箸(あれば)
- 輪ゴムの強さの違うものを用意して、試しながら考えてみる。
- 年少さんが描いた紙飛行機を年長さんの発射台で飛ばしてみる。
- 紙飛行機だけでなく、発射台にも絵を描き加えるなどデザインを楽しむ
- 発射台作りや紙飛行機作り、デザイン、飛ばすなど様々な要素が含まれているので、それぞれの子どもの興味関心があるものを集中的に取り組む時間を持っても楽しいかもしれません。
- 手だけで飛ばす紙飛行機と発射台を使う(何か道具を使う)と、どのように飛び方が変化したかを観察して考える実験です。違いに注目してみましょう!!!
- 年少さんは手で飛ばし、年長さんは発射台を使って飛ばし合いっこしてみる。
- 年少児童の活動:紙飛行機を自分で作ってみる。また、空箱に絵を描く。その箱を年長や年中さんに使ってもらう。
- 年中児童の活動:見本や補足説明をすることで、自分で実践する。また、メジャーなどを使うことで、競争と協力を学ぶ機会をつくる。
- 年長児童の活動:共有や発表の機会を持つことで自信や自己表現力につなげる。幼い子との関わりで、コミュニケーションや関わりを学ぶ機会を持つ。
- 全体的な活動のポイント:創造力と手作りの楽しさを体験し、手仕事の基本的なスキルを身につける。協力し合い、自分の作品を共有してコミュニケーションと自己表現力を向上。
子どもに投げかける質問
- 一番飛んだ発射台はどんな特徴があった?
- どんなふうに力が加わって、飛んだと思う?
- どうしたらもっと遠くに飛ばせると思う?
- 手だけで飛ばす飛行機とどんな違いがあった?
- 発射台と手だと、どちらが遠くまで飛ばせたかな? どちらが速かったかな?
子どもの予測される行動・質問
- 指や顔、体に輪ゴムをひっぱったものが当たってしまう
- 飛行機が飛んだ先の場所で、試行錯誤に夢中になって、飛んできた飛行機などに当たってしまう
このアクティビティでは、発射台を使うことで蓄えられたエネルギーが飛行機に伝わり、それが飛行機を前方に押し出す力となります。輪ゴムが引っ掛かる部分にエネルギーを蓄え、それが解放される瞬間に飛行機が飛びます。
瞬間的に強い力が加わるので、飛行機には強度が必要です。また、輪ゴムが縮む方向と飛行機の飛ぶ方向で同じでないと、羽が空気の抵抗を受けるので、うまく飛びません。
カタパルトとは、大きな発射台とのこと。原理はシンプルで、大きな「ひじ」のようなものを使います。この「ひじ」の一方の端には投げたい物を置き、もう一方の端には重りをつけます。
この原理は、ブランコを使って遊んでいる時と似ています。ブランコに乗っているとき、足で地面を強く押すと、ブランコは高く上がりますよね。カタパルトもこれと同じで、重りを使って「ひじ」を強く押すことで、物を遠くに飛ばすことができるんです。
実際に社会で使用されているもの
最近では米国企業が巨大カタパルトを使ってロケットを発射しようとするなど、再び注目が集まっています。
スペースシャトルの発射台、遊園地のアトラクションや、逆バンジーやバッティングセンターの機械などで応用されているものがあります。