アクティビティリスト
氷を部屋に置いておくと、ゆっくりと融けて水になっていきますね。この氷の融け方を変えることはできるのでしょうか?いくつかの方法で、氷が融けていく速さの違いを観察してみましょう。
- ①氷を観察しよう
- 同じ大きさの氷を用意して、片方を紙の上、片方をスプーンの上(鍋をひっくり返した上)に載せます
- 融ける様子を観察します
- ②氷が融けないように挑戦しよう
- 同じ大きさの氷を用意してどうすれば氷が融けにくいか考えます
- ティッシュペーパー、アルミホイル、エアーキャップを用意し、 一つは、アルミホイルだけで包んだ氷、もう一つは、ティッシュペーパーもしくは紙皿などの上にそのままおきます。 3つ目は、ティッシュペーパー、エアーキャップ、アルミホイルの順の包みます。
- ③氷を釣ってみよう
- 画用紙の上に同じ大きさの氷を2つ並べます
- そのうちの一つに塩をかけ、半分に折ったティッシュペーパーを2つの氷に当てます
- 30秒ほど経ったら、ティッシュを持ち上げます
注意事項
●氷が融けるのを待つ間、できるだけ子どもたちが触らないようにすることで、融ける速度の違いをより感じることができます。●氷が融けるのを待つための待ち時間があるアクティビティです。 ●動画内の氷は約3×3×3cmの大きさです。
準備物
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氷を作っておきます
- 同じ大きさの氷
- 金属の鍋もしくは、厚みのある大きめのスプーン(1人に1つ)
- 画用紙(白以外がわかりやすくてオススメ)
- 1〜2cm角程度の製氷皿
- 食塩
- アルミホイル
- エアーキャップ
- ティッシュペーパー
- 水
- 砂糖でやってみる
- 凍らせる時に小さなおもちゃを製氷皿の中に入れてみる
- 氷にカルピス液を混ぜて実践すると、楽しめる
- ティッシュペーパーの代わりに糸でやってみる
子どもに投げかける質問
- どうしたら早く融けるかな?
子どもの予測される行動・質問
- 氷を食べてしまう
- 融けている氷を何度も触ってしまう
紙や空気は熱を感じにくいので、紙の上に乗せた氷は早く融けません。金属は熱を伝えやすいので、金属のスプーンの上にのせた氷には部屋の熱がダイレクトに伝わり、早く融けていきます。金属のスプーンは、厚みのある物の方がその効果は高いです。
このことを応用すると、氷に直接アルミホイルを巻いたものは融けやすくなり、エアーキャップでは融けにくくなります。なお、金属には外からの赤外線を跳ね返す作用もあり、エアーキャップの外側にアルミホイルを巻くと外からの熱の侵入を防げるのでより保冷効果が高まります。
なにも混ざっていない水は0℃より温度が低くなると氷になります。そしてその氷を0℃より暖かい場所に置いておくと、周りの熱をうばって0℃の状態を保ち、溶けたり凍ったりを繰り返しながらゆっくりと融けていきます。しかし食塩水は普通の水よりも凍りづらく、もっと低い温度にならないと凍りません。そのため、氷が溶ける速度がどんどん早くなります。さらに、温度も0℃より低くなります。
氷に塩をかけると、氷の表面が融けて塩水ができます。固体の氷が液体の水になるときに温度が下がります。このことによって表面の水が再び凍ります。このタイミングでティッシュを乗せると、ティッシュがくっつきます。
実際に社会で使用されているもの
アイススクープはアルミでできていて、手の熱が伝わりやすくアイスクリームがすくいやすくなります。
【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授 白數哲久氏】