アクティビティリスト
魔法のかたち
小さなピースを魔法のようにいくつか組み合わせて大きな作品をつくります。あらかじめ決められた形に仕上げるためには、慎重にピースを選び、適切な場所に配置しなくてはなりません。
試行錯誤しながら、苦労してつくりあげた時には、達成感を感じることでしょう。
また、自由に形を作る場合は、ピースが限られているので、思い通りの形に近づけるために、様々な工夫をすることになります。
- ワークシートからピースを切り抜きます
- ピースのそれぞれのかたちの似ているところを話し合います
- 仲間わけをしながら、丸・三角・四角・おうぎ形でまとまりをつくります (三角形や半円、正方形などの形の説明をします)
- 見本をみながら、ピースを組み合わせて見本と同じ形を作ることに挑戦します
- 子どもたちの自由な発想で、お城・魚・人などのテーマを決めて創作します
- 最後に、お互いにどんな形に見えるか、どんな形を作ったのか見せ合い話し合います
注意事項
●ハサミの使い方に注意しましょう●ワークシートを準備しましょう
準備物
- ワークシート
- ハサミ
- 動物園や幼稚園などのテーマを決めて大きな紙にみんなの作品を集めて貼る
- 紙の上でピースを組み合わせ、その後クレヨンなどで書き足してみる
- 絵本や図鑑などを見本に、ピースを組み合わせてつくってみる
- ピースを増やして創作する
子どもに投げかける質問
- 四角と三角を組み合わせると何ができるだろう?
- ここで別の形を使ったらどうなると思う?
- そのアイデアはどうやって思いついたの?
- この形を作るにはどんなピースが必要かな?
子どもの予測される行動・質問
このアクティビティでは、タングラムのようなピースを使ってさまざまな形を作ることで、図形の認知能力や空間的な認知能力を高められます。ピースは異なる形をしているため、どのように組み合わせると新しい形ができるかを試行錯誤しながら学びます。
例えば、正方形のピースを別の形に変えることで、子どもたちはパーツが全体の中でどのように組みかえられるかを発見します。また、ピースを異なる位置に置くと見え方が変わることから、多面的に物を見る力も養われます。パズルは集中力を高め、形や構造のパターンを識別する練習にもなり、問題解決能力を高めることにもつながります。
実際に社会で使用されているもの
タングラムのようなパズルは、設計や建築などの分野で役立つスキルの基礎となります。例えば、建物や製品のデザインは、形の組み合わせやパターンの理解が重要です。また、ピースを動かして新しい形を作るスキルは、ロボット工学の構造設計や3Dモデリングにも応用されます。実際の職業の中で、さまざまなピースを組み合わせて一つのシステムを作り上げる作業は多く、これらの基礎的な概念は幼い頃からの創造的なパズル活動で養われると考えられています。
【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授 白數哲久氏】