アクティビティリスト

紙コップと輪ゴムを使って、手軽に動くおもちゃを作り、子どもたちが楽しみながら「力の伝わり方」や「動力」について学べるアクティビティです。昔ながらの糸巻き車の仕組みをアレンジしたこのアクティビティでは、楽しみながら物理の基礎を体験できます。
車を動かす楽しさを味わえるだけでなく、「なぜ動くのか」を一緒に考えてみることで、探究心も育てることができます。
- 輪ゴムとワイヤーを繋げ、次に、ワイヤーをビーズの穴から通します
- 輪ゴムの中央あたりでビーズを止めておきます
- ビーズが輪ゴムから抜け落ちないように、輪ゴムを止める棒を通し固定します
- つまようじなどで、コップの底に穴を開けます
- コップの底から中に向かって、ワイヤー・輪ゴムの順に通し、そのまま輪ゴムを引っ張ります
- コップの口の高さで輪ゴムを止める棒が固定できるように、輪ゴムを引っ張りながら止める棒を通し、ワイヤーを抜き取ります
- コップの底側の輪ゴムを止める棒を巻きつけて、好きなところで止め、手を離すと動き出します
注意事項
● 輪ゴムを強く引っ張る際は、手を離すと飛んでしまうので注意してください●小さな部品の誤飲や、鋭利なものを使用する際は注意してください
準備物
- 紙コップ
- 輪ゴム(固すぎないもの)
- ハサミ
- ゴムを止める棒(竹串、割り箸、アイススティックなど)
- ワイヤー (銅線0.3mm程度、以前のアクティビティで使用したもの)
- 爪楊枝
- ビーズ
- 定規
- 色ペンやステッカー(装飾用にあれば)
- 個人やチームで競争をして、違いを観察し共有する
- コップの素材、大きさ (ドリップ用のカップなど)を変えて、速度や距離を実験してみる
- 空洞のある素材のものに変えてみる(バケツ、植木鉢、ゴミ箱など)
- スピードの違いを出す方法を考える、巻きの回数を増やしてみる
- 何周回ったか、何秒回ったか予想、観察、比較する
- 輪ゴムを二重にしてみる
- カップに色を塗ったり、ステッカーなどで装飾する
子どもに投げかける質問
- 輪ゴムをどれだけひねると、カップは一番長い時間走ると思う?
- 車輪の大きさを変えると、どうなると思う?
- カップの重さを変えると、どのように影響するかな?
- なぜ輪ゴムの力でカップが動くのかな?話し合ってみよう
- 自分のカップカーに名前をつけてみよう
子どもの予測される行動・質問
タイヤの直径で動きが変わるのはなぜ?
紙コップのすぼまった形が、回転するときに直径の差を生み出します。そのため、左右の直径が異なるとカーブしやすくなり、同じだとまっすぐ進みます。
回転半径ってなに?
直径の差が大きいと、紙コップカーはその場でぐるぐる回り、小さいと遠くまで直進します。
なぜ紙コップカーはねじった輪ゴムで動くの?
輪ゴムをねじると、その力が紙コップを回転させます。ねじれが大きいほど長く走ります。
実際に社会で使用されているもの
このアクティビティは、基本的な機械工学の原理を紹介します。輪ゴムのエネルギーを利用する原理は、物理学の弾性力や運動エネルギーに関連しています。
シンプルな動力源の理解は、エンジニアリングやロボティクスの基本概念へと繋がります。
輪ゴムを動力にするものとして模型飛行機のプロペラが思い浮かぶと思います。プロペラを回して輪ゴムをねじります。ねじれがもとにもどるちからでプロペラが回ります。今回はゴムを止める棒で輪ゴムをねじりますが、ゴムを止める棒が回転せずに本体が回転します。その回転で地面を進みます。
【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授 白數哲久氏 】
【監修協力:山形大学理学部理学科化学分野教授 栗山恭直氏】