アクティビティリスト
新聞紙や広告などの紙から形を切り抜き、そこに水を染み込ませて紙の性質を学ぶアクティビティです。水を染み込ませるとどのように変化するか観察します。様々な形を作成し、変化を予想や観察し、子どもたちの創造力を刺激しましょう。
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事前準備:かたちシートをダウンロードしたり、シートから見本となる形を切り出しておいてください。
- 花形のパンチでチラシからはなびら形を型抜きます。
- はなびら部分を内側に折り込みます。
- 下敷きやプラスチック皿の上に、スポイトを使って水滴を1滴落とします。
- 指先で折りたたんだ花をゆっくり水滴に近づけていき、花が水滴に触れるようにします。
- 水滴に触れると花が動き出し、花びらが開いていく様子を観察します。
注意事項
● スポイトと水を使用しますので、濡れても良い服装で取り組みましょう。●ハサミを使う際には、けがをしないように注意しましょう。
準備物
- 新聞紙(またはカラフルで薄いチラシ)
- 花形のパンチ
- スポイト
- 小さな容器
- 下敷きやプラスチック皿(水をこぼしても良いもの)
- ハサミ
- 水
- 鉛筆や色鉛筆、ペンなど
- 半紙、折り紙、トレーシングペーパーなど
- DLできるワークシート
- 紙の種類や厚さ、大きさを変えて、花の開き方の違いを比べてみる
- 水の量を変えてみる
- 様々な花の形や花以外の形も紙から切り取って、それぞれの水に対する反応を観察してみる
- 紙の内面にメッセージを書いてみる
子どもに投げかける質問
- 花の形や大きさを変えたら、どのように反応するかな?
- 水滴の量を変えると、花の動きはどう変わるかな?
- 他の紙(折り紙、トレーシングペーパーなど)で試すと、どうなると思う?何が違うかな?
- なぜ水が花に触れると、花びらが開くのか考えてみよう
- 花以外の形は、どんな形が面白いだろう?
- 折り畳み方を変えたら、開き方は変わるかな?
子どもの予測される行動・質問
- どうしてひらくの?
- どうして、水の上に引っ張られるの?
紙の繊維は水に濡れると、太く短くなる性質があり、しかも、分子間の結びつきが弱くなることで、変形しやすくなります。
折り目を維持する力が無くなった紙の繊維は、自らの短くなろうとする力に耐え切れず、折り目が解消されてまっすぐになるのです。今回のアクティビティでは、このまっすぐになる性質によって、花びらが咲くように広がるように見えます。
実際に社会で使用されているもの
このアクティビティでは、水が染み込むと繊維がまっすぐになる性質を学びます。身近なものですと、アイロンがけについても同じです。スチームアイロンは水が繊維の間にしみこんで生地が広がり、熱で水を飛ばし、形を整えます。一方で、ノンアイロンの繊維は水に濡れていても弱く、特殊な加工がしてあるので、水に濡れてもしわ(折り目)になりにくいようになっています。
【監修協力:山形大学理学部理学科化学分野教授 栗山恭直氏】