SPARK!

アクティビティリスト

所要時間

45 分 〜

カテゴリー

  • 数学 - Mathematics -
  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 創造性
  • 図形と対称性の理解
  • 巧緻性
  • 観察力

難易度

雪の結晶をつくって学ぼう
雪の結晶をつくって学ぼう

雪の結晶は、自然界の最も繊細で興味深い創造物のひとつです。しかし、ほとんどの雪の結晶は、六角形になっていることをご存知でしたか?

今回は、子どもたちがおりがみを使って雪の結晶をつくりながら、自然界の形の不思議や科学を深めるきっかけになります。おりがみを六角形に折り、切り込みを入れてオリジナルの雪の結晶を作る中で、数学的な形の特性や、雪の結晶が自然界でどのように形成されるのかを学べるアクティビティです。雪の結晶に隠された魅力的な科学についてまとめましょう。
出来上がった作品を見せ合うことで、創造力や表現力を育む楽しい時間を過ごします。

  1. 本や図鑑から冬、雪の説明をします
  2. 雪の結晶が六角形であることを図鑑などから説明します (四角形、六角形などの数学的・図形の話をします)
  3. おりがみから六角形を作ります
  4. 裏返したおりがみをまず二つ折りにして三角形を作り、続けてもう一度二つ折りにしますが、2cm程度のみ折り目をつけます
  5. その折り目に合うように、半分に折って折り目をつけていた型紙の折り目を重ねます
  6. 頂点と辺がずれないように合わせて、型紙の辺に沿って線を描きます
  7. 描いた線に沿って三つ折りにします
  8. 最後に、はみ出ている部分を切り落とし、開くと六角形の完成です
  9. 四角形から六角形ができていることを確認し、再度折り畳み、自由に切り込みを入れます
  10. できあがった結晶のデザインをみんなで発表し合います
  11. <折り紙での型紙の作り方>
  12. 1:二つ折りにして、もう一度二つ折りにし、開きます。 2:折り目を中心に3.8cm の箇所に印をつけます。 3:印から、中心線に向かって7.6cm の箇所に向かって線を引きます。(両側) 4:三辺がそれぞれ7.6cmの正三角形ができます。切り抜いたら型紙2枚の完成です。
注意事項

●ハサミの使用には注意してください●できれば、型紙は硬めの紙に印刷して準備しておくと子どもたちが使いやすいです    

準備物
  • おりがみ
  • 他のおりがみやフラワーペーパーなど
  • ハサミ
  • 結晶の写真集(推奨品:『ゆきのけっしょう』) 
  • 定規
  • 鉛筆、ボールペンなど
  • 六角形の型紙・ワークシート (正三角形の型紙)
  • ある線はまっすぐに、ある線は曲線に切ってみる
  • 小さくして画用紙などに貼り、オリジナルのクリスマスカードを作ってみる
  • 壁や窓に飾ってみる
  • 六角形の結晶の構造の違いを観察してみる。そこから絵を描いてみる
  • カットの回数を減らしたら(または増やしたら)、模様がどう変わるか見てみる(折り目の輪の方は切らず、バラバラの方に切り込みを入れる)
  • 紙の大きさや素材を変えたり、組み合わせみる
子どもに投げかける質問
  • (雪の結晶を観察すると、)どんな形が見えるかな?
  • みんなが作った雪の結晶、形がちょっとずつ違うね。どうして違うんだろう?
  • 雪の結晶はどんな形をしているかな?
  • 雪の結晶の形を他にどこかで見たことあるかな
  • 作った模様は、どんなふうに切り込んだの?
  • 本の結晶の写真と見比べて見よう!
子どもの予測される行動・質問

雪の結晶が六角形をしているのは、自然界の美しい規則性と水分子の特性によるものです。水分子は特定の温度や湿度の条件下で凍るとき、分子が最も安定する形で並びます。この過程で、六角形の対称性を持つ結晶構造が形成されます。また、雪の結晶が一つとして同じ形にならない理由は、成長する際の温度や湿度のわずかな違いが影響を与えるためです。そのため、それぞれ異なる模様が生まれ、「自然が描く芸術」とも言われています。

例えば、ミツバチの巣も六角形の構造をしており、空間を無駄なく埋める形として知られています。こうした自然の形には効率や安定性が隠されているのです。このような科学の視点で自然を観察すると、身近な世界がもっと面白く感じられるでしょう。

おりがみを使った六角形作りでは、数学的な形(正多角形)の特徴を学ぶきっかけを作ります。二つ折りにしたものを三つに折ることで、六角形を作っていることを体験的に学びます。紙を折るプロセスは、空間認識力や手先の器用さを育てるだけでなく、子どもたちが「形がどのように作られるか」を体験的に学ぶ貴重な機会となるでしょう。

自由に切り込みを入れて模様を作る工程は、雪の結晶が自然界で一つとして同じ形がないことを感じさせます。「自分だけのデザイン」を考えながら切ることで、創造性や問題解決能力を楽しく伸ばせます。

実際に社会で使用されているもの

六角形構造は、ハニカム構造として建築や工学で多く使われています。橋やビルの設計などで強度と軽さを両立するための仕組みとして応用されています。
ハニカム構造は、ミツバチの巣に見られる六角形の形を取り入れた設計で、橋やビルなどの建築物に使われています。この形状は強度が高く軽量で、効率的に空間を活用できる特長があります。たとえば、飛行機の内部構造や車の一部にも採用され、強さと軽さのバランスを保つ役割を果たしています。

また、雪の結晶をモチーフにしたデザインは、服やアクセサリー、インテリア装飾品、建築物など、さまざまな日常アイテムに使われています。自然が生み出す美しいパターンをそのまま取り入れることで、私たちの生活に芸術的な要素を加えています。

さらに、雪の結晶の研究は、気候変動の観察や天候予測に役立っています。雪の結晶が形成される過程を調べることで、地球の温度や湿度の変化を詳しく知ることができます。このような研究を通して、科学が私たちの日常生活や環境問題にどのように関わっているかを学ぶきっかけになります。子どもたちにとっては「科学は生活に関わっている」という気づきのきっかけになるのではないでしょうか。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

45 分 〜

カテゴリー

  • 数学 - Mathematics -
  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 問題解決力
  • 対応力
  • 空間認識能力
  • 観察力
  • 集中力

難易度

作って!吹いて!!狙おう!!!ストロー吹き矢
作って!吹いて!!狙おう!!!ストロー吹き矢

このアクティビティは、綿棒やおりがみを使って矢をつくり、太いストローで矢を飛ばして的を狙います。
子どもたちは空気で矢を飛ばす楽しさを味わいながら、自然に力のかかり方や空気の流れについて学びます。空気圧や力学などにつながる基礎の体験となります。
さらに、的に当てる工夫を考える中で観察力や集中力を育みます。遊びながら科学や創造性に触れられる、楽しく学べる時間です。

  1. 綿棒を半分に切り、矢の型紙を使用サイズに切り抜き、おりがみも二つ折りにし四等分に切り分けます
  2. タピオカ用ストロー2本をセロハンテープで、つなぎ合わせます(吹くストロー(筒)の完成です)
  3. 型紙をおりがみの1/4サイズのものに印字して、二等辺三角形を切り出します
  4. 切り出したおりがみの三角の頂角が半分になるように、おりがみを半分に折ります
  5. 折り線に沿って、半分に切った綿棒を貼り付けます
  6. もう一度半分に折り、空気が漏れないようにセロハンテープで貼り合わせ、筒状に膨らまします(矢の完成です) 膨らませた部分をスカートと呼びます
  7. 矢を吹くストロー(筒)の中に入れ、サイズを確認します。スカートが広がっていて入らない部分がはみ出るので、ストローにぴったりと収まるようにはみ出た部分を切り落とします
  8. 吹いたら矢がスムーズに出てくるか確認します。矢のおりがみ部分を調整します
  9. 壁などに貼ったカラフルな的をねらったり、入れたら音が鳴る的をつくったり、送風機にのせてぷかぷか浮く風船をターゲットに矢を吹きます
  10. XXXXXXX
  11. XXXXXXX
注意事項

●子どもたちが吹く方向を決めておきましょう○矢を吹くストロー(筒)の中に入れ、サイズを確認します。サイズが合っていなかったり、綿棒とおりがみの間にすきまがあったりすると、空気がもれてうまく飛びません。○吹くストロー(筒)の直径と作成した矢のおりがみの部分があまりにぴったりで窮屈すぎると、いくら強く吹いても、矢が吹くストロー(筒)の中で止まってしまうことがあります。少し、切りつめて調整しましょう。

準備物
  • 綿棒
  • 型紙となるワークシート
  • おりがみ
  • セロハンテープ
  • 太く硬めのストロー(タピオカストロー、先が尖ってないもの)
  • 的となるものや的をつくるもの (風船、粘着テープ、タコ糸、絵など)
  • マジック (風船に描けるもの)
  • 矢や吹くストロー(筒)などの素材を変えてチャレンジしたり、その結果を比較してみる
  • 新聞紙ボールなどと投げ落とすのと、吹き矢で的当ての競争をする
  • 子どもたちの身長に合わせて的の高さ、大きさの調整をする
  • 誰が一番遠くまで飛ばせるか競争をする
  • ペアやチームを作り、お互いに応援したり協力しながら実施する
  • 年齢に関係なく一緒に活動できるゲームを考える
  • ストローの本数を変えてみて、飛ぶ距離・吹く力などの違いを観察する
  • 様々な的をつくる(鈴や風船など当てたら音が出る的、両面テープなど粘着性のある的)
子どもに投げかける質問
  • どうしたら矢をもっと遠くまで飛ばせるかな?
  • 的に矢を当てるためにはどうすればいいかな?
  • 他にどんな的をつくってみよう?
  • 吹く棒の長さはどの長さのものが一番遠くまで飛ぶかな?
  • 矢が飛びやすくなるようにするには、どんな工夫ができるかな?
子どもの予測される行動・質問
  • 様々な的をつくりだす
  • 2本つなぎのストローでは強く吹けず、矢を飛ばせない子どももいるかもしれません
  • ストローの長さを切って調整してください

吹き矢は、ストローを通して空気を押し出すことで矢を飛ばします。ストローに息を吹き込むと、空気が勢いよく狭い通路を通るため圧力が生まれ、その力が矢を押し出します。矢の羽部分が筒に密着しているほど、空気の力が効率的に伝わります。

ストローの中を矢が通る間、空気は矢を押し続け矢は加速します。自転車のペダルを漕ぎ始めた時に、2回・3回と回転させるにつれて、自転車のスピードが速くなっていくのと同じです。したがって、ストロー(筒)が長いほど矢の飛び出す速さは速くなりますが、人が一度に吐き出せる息の量には限界があるので、子どもの場合はストロー2〜3本が適当です。

実際に社会で使用されているもの

吹き矢は、スポーツ吹き矢として親しまれており、集中力や呼吸のコントロールが求められる競技です。子どもたちが「狙いを定めて吹く」という動作を体験することで、スポーツの基本的なスキルを楽しく学ぶことができます。このような活動は、遊びの中で自然に成長を促す良い機会となることでしょう。

また、吹き矢は、空気の圧力について考えるきっかけを作ります。
人の肺が空気を出し入れしていることに気づいたり、口の中に空気がたくさん入って圧力が高まることを体感したりします。この空気圧を調整して働くものには、車のタイヤがわかりやすいですが、他にも工場の組立用ロボットの動く部分に多く使われています。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

50 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 技術 - Technology -
  • 数学 - Mathematics -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 創造力
  • 問題解決力
  • 巧緻性
  • 想像力

難易度

ロボットアームを作ろう
ロボットアームを作ろう

牛乳パックやストロー、結束バンドなどの身近で手に入る素材を使って、簡単なロボットアームを組み立てるアクティビティです。アームの動きを試しながら「動きの仕組み」や「構造の工夫」を学べます。完成したロボットアームを使って物を掴んだり、移動させたりすることで、創造力や問題解決力を楽しく育むことができる活動です。

  1. 型紙を参考に、1面分に切り分けた牛乳パックに折り線を書きます
  2. 型紙を線通りに、山折り・谷折りに折ります
  3. 端っこによりすぎないように注意しながら、パンチで穴をあけます (穴が中心すぎると、動きが悪くなるため端に近い方が良いです)
  4. 下から結束バンドを通して、穴から5〜6cmあたりで結束バンドをテープでとめます
  5. 続けて、長さを調整したストローを通し、はみ出た上部分も掴みやすいようにテープでとめます (結束バンドよりもストローは3cm程度短く切っておきます)
  6. 片手でストロー部分、もう一方の手で、ストローからはみ出た結束バンドを持ち、動かしてみます
  7. アーム部分の先に、セロハンテープで折り曲げたモールを付け、ハンド部分を作ります
  8. 動かしてみて、どうしたら、よりしっかりと物を掴み持つことができるかチャレンジします
  9. どのような工夫をしたら、物を持つことができたかみんなで共有します
注意事項

●牛乳パックを1面分ずつに切っておきましょう

準備物
  • 結束バンドの代わりに、他の素材(モールや輪ゴムなど)を使って、違う動きを試してみる
  • アームの先端のハンド部分にカップやクリップなどつけてみる
  • 紙で作ったボールやおもちゃの軽いブロックを掴んで、運んでみる
  • アームの先端のハンド部分(モール)のかたちを工夫し、比較する
  • 紙コップを動かしたり、いくつ紙コップを持てるか競争する
子どもに投げかける質問
  • より重い物を持ち上げるためには、設計をどのように変更したらいいかな?
  • 結束バンドの位置を変えるとどうなるでしょう?動きにどのような変化があるかな?
  • ロボットアームはあなた自身の腕と比べてどこが同じように動き、どこが違うかな?
子どもの予測される行動・質問

このロボットアームの動きは、結束バンドやストローのようなパーツが支点や力点として機能することで実現します。結束バンドを使ってパーツを固定することで、パーツがしっかり支えられ、かつ柔軟に動かせる「関節」として作用します。また、ストローが動きをスムーズにし、摩擦を減らす役割を果たしています。この構造によって、少ない材料で物をつかむ、押すといった基本的な動作を行える仕組みを作り出しています。子どもたちは、動きの仕組みを試しながら、どのように力が伝わっているのかや、パーツ同士の組み合わせによる効果を理解できます。

実際に社会で使用されているもの

このロボットアームの基礎構造は、工場の製造ラインや医療用手術ロボット、宇宙の国際宇宙ステーションで使用されるロボットアームなどに応用されています。製造ラインのロボットは、複雑な組み立てや溶接作業に対応するため、精密に動作するアームが不可欠です。
また、医療用ロボットアームは繊細な手術を行うため、精密な動きが求められます。宇宙分野では、ロボットアームが人間の代わりに宇宙船や衛星の整備、物資の運搬などを行っています。このようなロボットアームの技術は、身の回りの多くの産業や場面で活用されており、実際のロボットと同様の基礎的な仕組みを体験することで、子どもたちは未来の技術に興味を持つきっかけになります。

ロボットアームのしくみ説明シート

【監修協力:独立研究者/地球惑星科学の事業化に従事  庄司真史氏】

アクティビティリスト

所要時間

50 分 〜

カテゴリー

  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • デザイン
  • 巧緻性
  • 観察力

難易度

ムクムクわき出る!紙のツリーに雪をつもらせよう
ムクムクわき出る!紙のツリーに雪をつもらせよう

紙の繊維の狭い隙間に水が入って上っていくことを「毛(細)管現象」といいます。尿素を溶かした水が蒸発すると、溶けた尿素がでてきてさらに狭い隙間ができます。この現象を繰り返して針のような細長い形の結晶を作ってみましょう。(※準備時間20分と別に、観察できるまでに一晩時間を置く必要があります)

  1. ツリー型の厚紙を 2 枚作り、組み合わせて立体にします。5cm 以上の高さにしましょう
  2. お湯 100mL と尿素 100g をよく混ぜます
  3. 2に、木工用ボンドと食器洗剤を1、2滴ずつ加えて静かに混ぜます
  4. お好みで、食紅も加えて色をつけます
  5. お皿やカップに 3 を入れ、そこにツリーを立てます。その上からキッチンペーパーをかぶせて密着させます。これを2~3日置いておきます
注意事項

●液が容器の壁を伝わって出ることがあるので、トレイを敷いて行うようにしましょう。●触ったあとは、しっかり手を洗いましょう。●こぼしたりすると汚れが落ちなくなるので、深さのあるトレイの上で実験すると良いでしょう。

準備物
  • 尿素
  • お湯
  • 木工用ボンド
  • 食器用洗剤
  • 平たい容器(お皿など)
  • キッチンペーパー
  • 厚紙
  • 食紅(お好みで)
  • ハサミ
  • 途中で違う色を追加する
  • 厚紙やキッチンペーパーの代わりに、スポンジなどでやってみる
  • 尿素以外のものでやったらどうなるのかな?
子どもに投げかける質問
  • はじめに結晶がついたのはどこかな?
  • 結晶がたくさんついたのは、どこかな?
  • 結晶の形をよく見てみよう
  • 同じ結晶の塩や砂糖とはどう違うかな?
子どもの予測される行動・質問
  • 結晶はやわらかいか触ってみる(容器の周りについている)白くて線状もの(結晶)はなに?

紙は水を吸い上げます。紙のせんいの狭いすきまに水が入って上っていくことを「毛(細)管現象」といいます。尿素が溶けた水はこの現象で上っていきます。ところが途中で水が蒸発すると溶けていた尿素が出てきて、さらにすきまは狭くなっていきます。液はこの狭くなったすきまを通って、さらに先まで行きます。これを繰り返すことで結晶は大きく広がっていきます。尿素の結晶は針のような細長い形です。この形が組み合わさることでクリスマスに飾るモミの木のような形ができるのです。

実際に社会で使用されているもの

昔の「入浜式塩田」というタイプの塩田では、毛細管現象を使って海水を砂をしみ込ませ、結晶をつくることで塩を集めていたよ。当時はこの仕組みのおかげで、海水を人がくみあげる必要がなくなったんだ。