SPARK!

アクティビティリスト

所要時間

50 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 技術 - Technology -
  • 数学 - Mathematics -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 創造力
  • 問題解決力
  • 巧緻性
  • 想像力

難易度

ロボットアームを作ろう
ロボットアームを作ろう

牛乳パックやストロー、結束バンドなどの身近で手に入る素材を使って、簡単なロボットアームを組み立てるアクティビティです。アームの動きを試しながら「動きの仕組み」や「構造の工夫」を学べます。完成したロボットアームを使って物を掴んだり、移動させたりすることで、創造力や問題解決力を楽しく育むことができる活動です。

  1. 型紙を参考に、1面分に切り分けた牛乳パックに折り線を書きます
  2. 型紙を線通りに、山折り・谷折りに折ります
  3. 端っこによりすぎないように注意しながら、パンチで穴をあけます (穴が中心すぎると、動きが悪くなるため端に近い方が良いです)
  4. 下から結束バンドを通して、穴から5〜6cmあたりで結束バンドをテープでとめます
  5. 続けて、長さを調整したストローを通し、はみ出た上部分も掴みやすいようにテープでとめます (結束バンドよりもストローは3cm程度短く切っておきます)
  6. 片手でストロー部分、もう一方の手で、ストローからはみ出た結束バンドを持ち、動かしてみます
  7. アーム部分の先に、セロハンテープで折り曲げたモールを付け、ハンド部分を作ります
  8. 動かしてみて、どうしたら、よりしっかりと物を掴み持つことができるかチャレンジします
  9. どのような工夫をしたら、物を持つことができたかみんなで共有します
注意事項

●牛乳パックを1面分ずつに切っておきましょう

準備物
  • 結束バンドの代わりに、他の素材(モールや輪ゴムなど)を使って、違う動きを試してみる
  • アームの先端のハンド部分にカップやクリップなどつけてみる
  • 紙で作ったボールやおもちゃの軽いブロックを掴んで、運んでみる
  • アームの先端のハンド部分(モール)のかたちを工夫し、比較する
  • 紙コップを動かしたり、いくつ紙コップを持てるか競争する
子どもに投げかける質問
  • より重い物を持ち上げるためには、設計をどのように変更したらいいかな?
  • 結束バンドの位置を変えるとどうなるでしょう?動きにどのような変化があるかな?
  • ロボットアームはあなた自身の腕と比べてどこが同じように動き、どこが違うかな?
子どもの予測される行動・質問

このロボットアームの動きは、結束バンドやストローのようなパーツが支点や力点として機能することで実現します。結束バンドを使ってパーツを固定することで、パーツがしっかり支えられ、かつ柔軟に動かせる「関節」として作用します。また、ストローが動きをスムーズにし、摩擦を減らす役割を果たしています。この構造によって、少ない材料で物をつかむ、押すといった基本的な動作を行える仕組みを作り出しています。子どもたちは、動きの仕組みを試しながら、どのように力が伝わっているのかや、パーツ同士の組み合わせによる効果を理解できます。

実際に社会で使用されているもの

このロボットアームの基礎構造は、工場の製造ラインや医療用手術ロボット、宇宙の国際宇宙ステーションで使用されるロボットアームなどに応用されています。製造ラインのロボットは、複雑な組み立てや溶接作業に対応するため、精密に動作するアームが不可欠です。
また、医療用ロボットアームは繊細な手術を行うため、精密な動きが求められます。宇宙分野では、ロボットアームが人間の代わりに宇宙船や衛星の整備、物資の運搬などを行っています。このようなロボットアームの技術は、身の回りの多くの産業や場面で活用されており、実際のロボットと同様の基礎的な仕組みを体験することで、子どもたちは未来の技術に興味を持つきっかけになります。

ロボットアームのしくみ説明シート

【監修協力:独立研究者/地球惑星科学の事業化に従事  庄司真史氏】

アクティビティリスト

所要時間

40 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 技術 - Technology -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • デザイン
  • 創造性
  • 巧緻性
  • 科学的な興味
  • 観察力

難易度

たねの秘密を探ろう
たねの秘密を探ろう

このアクティビティでは、子どもたちが折り紙とクリップを使って、植物のたねがどのように飛んでいくかを体験します。たねの形や落ち方が飛行にどのように影響するかを、4種類のたね(ニワウルシ型、ラワン型、カエデ型、アルソミトラ・マクロカルパ型)を作りながら学びます。実際に模型を飛ばして観察することで、植物の自然の工夫に触れ飛行技術にもつながる知識を育てます。

    *ワークシートを準備しましょう
  1. 折り紙をくしゃくしゃに丸めたものと、綺麗なままのものを落とし、落ち方の違いを観察します
  2. 折り紙を1人1枚選び、折り、1/8のサイズを2本切り出します
  3. <1番目 ニワウルシ型> 折り紙を細長く切り、輪のように繋ぎ合わせて8の字の形になるように、中心をマスキングテープで止めます
  4. <2番目 ラワン型> 折り紙を細長く切り、少しずらしてV字のように折り、折り目をマスキングテープで止めます
  5. <3番目 カエデ型> 型紙を切り抜き、カエデのたねの見本を参考に少し折り込みテープで貼ります
  6. <4番目 アルソミトラ・マクロカルパ型(ハネフクベ型)> 折り紙の四隅の先端を1箇所折り、クリップを二個留めます
  7. 3本の指ではさむように持ち、紙飛行機を飛ばす様に押し出すのではなくて、力を加えず斜め下に自然に落とします
  8. 地面すれすれを滑空させられるとマクロカルパ(ハネフクベ型)のように飛ばすことができます
  9. たねの模型を作成する度に落とし、それぞれの落ち方の違いを観察し話し合います
注意事項

●広い場所で飛ばす向きを統一し、実施しましょう

準備物
  • 折り紙
  • クリップ
  • マスキングテープ
  • ハサミ
  • ワークシート(型紙やサイズ違い作成用)
  • (*たねや植物に関する絵本や図鑑などがあればご使用ください)
  • 折り方を変えてみる
  • おもりの位置や数を変えてみる
  • 投げ方を変えてみる(高く上に投げてみたり、力をできるだけ入れずに落としてみたり、横から風を当ててみましょう)
  • 紙の大きさや紙の厚さ、形を変えてみる(サイズ違いの参考に、ワークシートを活用する)
  • たねの飛んだ距離を測ってみる
  • クリップをおもりとして使用する。クリップがある時とない時の違いを観察し、共有する
  • たねの見本を見て、おもりをつける位置や折り目の箇所を観察してみる
子どもに投げかける質問
  • (たねを飛ばす前に、子どもたちに予測させる)このたねはどうやって落ちると思う?
  • どうしてこのたねはくるくる回るんだと思う?
  • もっと回るようになるには、どんな形にしたらいいかな?どうしたらいいかな?
  • (異なる形のたねを比較させる)どのたねが一番遠くまで飛ぶと思う?
  • たねの形を面白くしてみよう。どんな風に飛ぶだろう?
子どもの予測される行動・質問
  • 回転するたねを見て驚きつつも、自分なりの工夫を加える
  • オリジナルの形を作り、たねを飛ばしてみる
  • たねの形やデザインを工夫し、オリジナルのたねを作る

たねが回ったり、ゆっくり落ちたりするのは、形や重さのバランスが影響しているためです。たねは空気をうまく利用して、遠くまで運ばれるように進化しています。
例えば、カエデのたねはプロペラのように回転しながら落ち、風に乗って遠くまで飛びます。また、アルソミトラ・マクロカルパ型のたねは、紙飛行機のように滑空し、ゆっくりと地面に降りることができます。このように、形によってたねが空気の流れをどのように受けるかが異なるため、落ち方にも違いが生まれます。

植物によってたねの形は違います。風を受けて、遠くまでたねを飛ばすことで、たねをより遠くまで散らばすことができれば、広い範囲で子孫を増やすことができるためです。

実際に社会で使用されているもの

このアクティビティは、自然界で見られる技術と現代の工学・テクノロジーを結びつける重要な学びを提供します。
例えば、回転する植物のたねの羽根は飛行機やヘリコプター、風力発電のプロペラデザインに影響を与えています。
軽くて薄いのに壊れない強度としなやかさがある羽根の構造には目を見張るものがあります。このように、自然界での現象がテクノロジーや工業に大きな影響を与えているわけですが、アクティビティを通じて子どもたちは、自然から学び、それを現代社会で活かす技術(バイオミメティクス)に触れることができます。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

40 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 技術 - Technology -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 創造性
  • 巧緻性
  • 観察力

難易度

たねコプターを飛ばしてみよう
たねコプターを飛ばしてみよう

このアクティビティでは、子どもたちがスチレンペーパーを使って、ラワン型のたね(プロペラ状の形)を作り、飛ばして遊びます。たねが回転しながら飛んでいく様子を観察することで、自然界に存在する飛行技術に興味を持たせ、飛行機やプロペラの仕組みと関連づけることができます。子どもたちは、自分で作ったたねがどのように飛ぶかを試しながら、科学的な考え方や創造力を育むことができます。

植物がたねを飛ばす仕組みを理解しましょう。割り箸を輪ゴムテープを使って、飛ばすグッズを作ります。

  1. 輪ゴム3つをつなぎ合わせ、1本にします
  2. 割り箸をエックス[X]の形に組み合わせて、輪ゴムで結びます
  3. 少し固定できたら、セロハンテープでしっかりと固定します
  4. つなぎ合わせた1本の輪ゴムを割り箸の先に挟み、抜け落ちないようにセロハンテープで固定し、飛ばし棒の完成です
  5. スチレンペーパーを少しずらして半分に折り、両面テープでしっかりと貼り付けます
  6. 折りたたんだスチレンペーパーの上半分を指ですべらしながら、癖をつけます
  7. 真上に投げて、落ち方を観察します
  8. スチレンペーパーを、飛ばし棒の輪ゴムに引っ掛けて飛ばします
  9. *飛ばすコツ・・・スチレンパーパーの中央部分を指ではさみ、飛ばし棒の真ん中を通すように引っ張ります
注意事項

●人の顔に向かって飛ばさないように、飛ばす向きを統一させましょう ●両面テープを貼り付けたスチレンペーパーを切り、一人ずつが使用できる準備をしておきましょう

準備物
  • クリップ
  • セロハンテープ
  • ハサミ
  • スチレンペーパー(厚さ1mm,A4orB4がオススメ)
  • 両面クッションテープ
  • 輪ゴム
  • 割り箸
  • マジックなど描くもの
  • (*たねや植物に関する絵本や図鑑などがあればご使用ください)
  • スチレンペーパーの上の部分をマジックで、オリジナルに模様を描いてみる
  • 飛ばし棒の持つ角度を変えてみる
  • 引っ張るゴムの角度や強さを変えてみる
  • おもりとしてクリップをつけてみる、またおもりの位置を変えてみて変化を比べる
子どもに投げかける質問
  • どうしたら高く飛ばせるかな?
  • どうしたらよく回るようになるかな?
  • 紙の大きさ変えてみよう
子どもの予測される行動・質問
  • 引っ張った輪ゴムを顔に当ててしまう
  • 自分の飛ばすものに夢中になり、周りの子どもとぶつかったりしてしまう

たねがくるくる回りながら飛ぶ理由は、たねの形が空気を受けると回転するからです。回転することで、たねが落ちるスピードが遅くなり、地面に着くまでの時間を稼ぐことができます。このことによって、風に乗って運ばれる距離を延ばすことができるようになるので、たねを遠くまで飛ばせるようになるのです。このようにたねが回転しながら落ちていく動きは、カエデ、マツ、アオギリなどのたねでも見られます。
大きなラワン(フタバガキ)のたねが回転するには、それだけ大きなエネルギーが必要です。たねが高いところから落下して、落ちるスピードが速くなると空気の抵抗が大きくなって羽根が風を切って回転することができるようになります。
そのため、大きなフタバガキのたねはある程度の高さから落下しないと回転しはじめません。つまり、この科学工作で、大きなフタバガキのたね模型を回転させるには、高く投げ上げる必要があります。​​

実際に社会で使用されているもの

風で回るものはいろいろあります。例えば、かざぐるまがそうですね。
また、風力発電の羽根は、風の力でプロペラを回し、電力を生み出します。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

40 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 技術 - Technology -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • デザイン
  • 創造性
  • 問題解決力
  • 巧緻性

難易度

Happy Halloween   光るパンプキンをつくろう
Happy Halloween 光るパンプキンをつくろう

今回のアクティビティでは、身近な材料を使って「簡単な電気回路」を作り、電気のしくみを楽しく学びます。豆電球や電池ボックスを組み合わせることで、スイッチをつけたり消したりしながら、光が点灯する様子を体験します。アクティビティの中では、カラーセロハンやシールを使って透明ボックスをハロウィン風に飾り付け、オリジナルのランプを作ります。豆電球が点灯する仕組みを実際に観察し、手作りのスイッチで光を操る楽しさを体感することができます。

  1. 透明のボックスに選んだカラーセロハンやシールで飾り付けをします(マジックでイラストを描きます)
  2. 豆電球ソケットに豆電球をセットします(回し入れる際に、割れないように注意が必要です)
  3. 電池ボックスに電池を二本セットします(+と-の向きに注意が必要です)
  4. 画用紙を半分で折り曲げ、両端にアルミホイルを貼り付けます
  5. それぞれの赤色の導線をつなぎ合わせます(指先に力が必要です、ご注意ください)
  6. アルミホイルを貼った画用紙の片側に、電池ボックスの片方の導線と豆電球ソケットの片方の導線を貼り付けます
  7. 暗くした部屋の中で、画用紙に貼り付けたアルミホイルをくっつけたり離したりすることで、スイッチの役割となり、豆電球が光ったり消えたりします
注意事項

●導線の先が硬くて尖っています。ご注意ください。●電球をセットするのは、必要に応じて先生が行った方が良いかもしれません。

準備物
  • 豆電球
  • 豆電球ソケット(リード線付き)
  • 電池ボックス(リード線付き)
  • 乾電池(1人あたり 単三×2本)
  • 透明ボックス
  • カラーセロハン
  • シール(ハロウィンシールなどあれば)
  • 画用紙
  • アルミホイル
  • のり・ハサミ
  • テープ類
  • カラーペン
  • ワークシート
  • 電池の向きを変えたら、豆電球はどうなるか
  • カラーセロハンを重ねて色の変化を予測し、観察する
  • 電球の光を壁に当てるなど、向きを工夫してみる
  • 大きなダンボールの中や部屋の中の暗い角などで、光らせてみる(角に映し出される映像や色を楽しもう
  • 友達と透明ボックスをいろんな向きでつなぎ合わせて、光らせてみる
子どもに投げかける質問
  • スイッチを入れたらランプが光るのはなぜかな?
  • 色のセロハンを組み合わせたり、友達とボックスを繋げると、ランプの光はどう見えるかな?
  • お家の中で電球が光っているのをほかにどこで見たことがあるかな?
  • どうしてアルミホイルには電気が流れるのに紙には流れないの?
子どもの予測される行動・質問
  • 導線の先で指の怪我をしてしまう
  • 感電はしないの?
  • 電池を何個も繋げたらどうなるかな?
  • 電池の向きを変えたらどうなるかな?

このアクティビティは、電気回路の基本的な仕組みを学ぶものです。電気回路とは、電気が流れるためのつながった道(回路)です。電池から出た電気が、導線を通って豆電球に届き、光を発生させます。このように、回路が閉じることで電気が流れ、豆電球が光ります。スイッチは回路をつなげたり、切ったりする役割を果たし、電気の流れを制御します。電気が流れるのは、回路がつながっている(閉じている)時だけです。回路がつながると、電池から豆電球まで電気が流れ、電球が光ります。画用紙に貼り付けたアルミホイルがスイッチの役割を果たしており、ホイルをくっつけると回路がつながり、電気が流れます。逆にホイルを離すと回路が途切れてしまうので、電気は流れなくなり、豆電球も消えます。こうして、スイッチを操作するようにして電球のオン・オフを体験できるのです。

実際に社会で使用されているもの

この原理は、私たちの日常生活で多くの場面に使われています。例えば、家庭の照明やテレビ、スマートフォン、家電製品など、どれもスイッチを入れることで回路がつながり、電気が流れて動くようになっています。交通信号や自動車のライトなど、いたるところでこの基本的な仕組みが応用されています。電気回路は、現代の社会を支える非常に重要な技術です。

【監修協力:Alpine Formula One Team Lead Mechanical Design Engineer: Tomonori Matsushita】

アクティビティリスト

所要時間

30 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 数学 - Mathematics -
  • 科学 - Science -

身につくスキル

  • 創造力
  • 観察力

難易度

水ですすむ船
水ですすむ船

このアクティビティでは、食品トレーとプラスチックコップを使って水で進む船を作ります。コップに水を入れて排出していく流れがあることで船を動かし、バランスを保ちながら進む仕組みを学びます。エンジンを使わずに進む船の動きを観察し、楽しみながら科学の原理に触れてみましょう。

    *水を入れ、船を浮かばせる容器や場所をご準備ください。(プールや手洗い場などでも良いです)
  1. 【穴あけ作業】 画鋲→細いドライバー→太いドライバーの流れで、ストローの太さと同じぐらいの穴をプラスチックコップやトレーに開けます。開けた穴が大きすぎないように注意してください。できれば、ストローと同じ太さのドライバーを準備するのがおすすめです
  2. 穴を開けておいたプラスチックコップ、ストローを組み立てます
  3. 水の容器の上で、プラスチックコップの中に水を入れて、水の流れを観察します。    (水は高いところから低いところへ流れ落ちることを理解する)
  4. 穴を開けておいたトレーも追加して船を組み立てます
  5. 次に、コップの中に水を入れるとどうなるか予想を立ててから、水を入れます
  6. 安定して進むためにどうしたら良いか試行錯誤します    (コップの中に随時水を足しながら、進ませます)
注意事項

●穴を開ける際には、鋭利な器具(画鋲やドライバー)やハサミの取り扱いには注意しましょう●万が一のため、濡れてもよい服装で取り組みましょう●プラスチックコップやトレーへの穴あけは先生が事前にご準備ください(特にプラスチックコップはご注意ください)

準備物
  • 船を浮かばせる大きめの容器か場所
  • 食品トレー(できれば正方形がおすすめ)
  • ハサミ
  • ドライバーセット
  • 画鋲
  • プラスチックコップ
  • 曲がるストロー
  • セロハンテープ(予備)
  • 飾りになるもの(画用紙、油性ペン、モールなどなんでも良い)
  • 形や大きさの違うトレーで船を作ってみる
  • ストローの曲がる向きやコップを置く位置を調整して動きの変化を観察する
  • 浮きの役割を担うために、トレーの外側に空のペットボトルなどをつけてみる
  • トレーに飾りをつけてみる
子どもに投げかける質問
  • 沈まないためにはどうしたら良いかな?
  • コップに水を入れる量を増やしたり減らしたりしたら、船の動きはどう変わるかな?
  • 船をもっと速く進ませるためには、どうすればいいかな?
  • 船が進む方向を変えるには、どうすればいいかな?
子どもの予測される行動・質問
  • ハサミで怪我をしてしまう

水が高いところから低いところへ流れる現象を観察し、重力の影響や水の動きを理解することができます。
また、船が水に浮くために必要な浮力や、コップの位置をどこにおくと良いかのバランスについて考え、どのようにして船を安定させるかを実験を通じて学びます。
さらに、水の流れや船の動きの予測、コップに入れる水の量など、数学的な思考を使って実験を進めることができます。。例えば、船が安定するためにどれくらいの水を入れるかを考えることで、基本的な計算や予測の力を養います。

実際に社会で使用されているもの

このアクティビティで学ぶ「水が高いところから低いところへ流れる」ということは、水力発電に使われる仕組みと似ています。実際の水力発電では、水を高いところから流して、その力を使って電気を作っています。
また、船が水に浮くための力や、安定して進むための工夫は、実際の船を設計するときにもとても大切です。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

30 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 科学 - Science -

身につくスキル

  • 想像力
  • 観察力
  • 論理的思考

難易度

野菜くらべ
野菜くらべ

数種類の野菜を水に浮かべ、浮くものと沈むものを観察します。野菜が浮くか沈むかは、その育ち方(土の上か下か)や、物の「密度」が関係しています。
空気が抜けていく様子や、野菜の断面を観察し、タネの形や野菜ごとの違いを比較します。このアクティビティを通して、野菜の特性や科学の基本的な考え方に触れることができます。

    *ワークシートを印刷しておいてください
  1. 透明の容器に水を半分より多めに入れます
  2. ①野菜の浮き沈みを観察しよう
  3. 野菜を容器の中に入れていきます。浮き沈みを予想しながら、確認します
  4. 浮き沈みで分別できた野菜の特徴を話し合います
  5. ②空気を見つけよう
  6. 容器の中にピーマンを入れて、水中で穴を開けます。空気が出てくる様子を観察します
  7. 続けて、他の野菜も同様に穴を開けて観察します (空気が出てくる様子を観察しやすくするために、背景に黒画用紙を置いたり、黒い服で実践するとわかりやすいです)
  8. ③タネを観察しよう
  9. ピーマンを横に二つに切り、中を観察をします。他の野菜でも同様に観察します
注意事項

●包丁や竹串などの鋭利なものの使用には十分注意しましょう●万が一のため、濡れてもよい服で取り組みましょう

準備物
  • 数種類の野菜 (ナス、ピーマン、ジャガイモ、ニンジンがおすすめ)
     *オクラ、ズッキーニやレモン、大きくなってしまったキュウリ、かぼちゃも推奨。トマトは糖度によって結果が違い、わかりにくいため推奨しません)
  • 透明な容器(できれば1人1個。小さな虫かごか、スーパーの洋菓子のケースなど)
  • 竹串
  • ボウルなど
  • 包丁
  • ハサミ
  • まな板(牛乳パックを代用も可)
  • ワークシート
  • 野菜の外見と内面とそれぞれの角度から、野菜を描いてみる
  • 絵本などと関連させて、地中、地上で育つ野菜の種類や特徴を考えてみる
  • 水中で、ピーマンの側面を何度か指で押し、中に水を含ませ、水鉄砲のように遊んでみる
  • ナスやレモン、ズッキーニなどを水中で穴を開けてみると、空気が出てきたり、果汁が出てくる様子を観察してみる
子どもに投げかける質問
  • どうして浮いたと思う?(沈んだと思う?)
  • 野菜の中はどうなっているだろう?タネはどれかな?どんな大きさかな?
  • 野菜のサイズや形を変えたら、浮くか沈むか変わるかな?
  • 野菜を押したらどうなるだろう?野菜に穴を開けたらどうなるかな?触ってみよう
  • 水の温度を変えたら、結果は変わるのかな?
子どもの予測される行動・質問
  • 竹串で怪我をしてしまう
  • 水をこぼしてしまう

地上で育つ野菜は、主に植物の葉、茎、花、または果実の部分です。これには、ピーマン、トマトやナス(果実)、レタスやキャベツ(葉)、セロリ(茎)、ブロッコリー(花)、が挙げられます。

地中で育つ野菜は、主に植物の根、球根、塊茎、または根茎の部分です。これには、ニンジンやダイコン(根)、ジャガイモ(塊茎)、タマネギ(球根)が挙げられます。これらは土の中で成長します。

地上で育つ野菜は、重みで茎が折れてしまわないように、空気を含むなどして、水より密度が小さくなっているものが多いです。
一方、地中で育つ野菜は、水よりも密度が大きく、水に沈むものが多いです。もし地中で育つ野菜が空気を多く含んでいると、雨が続いて土がドロドロにぬかるんだ時などに地表に浮かび上がってしまい、地面から顔を出し枯れて育たなくなってしまう可能性があります。そうならないように、地中で育つ野菜は空気をあまり含まないような野菜になっています。

このように、地中野菜は重くて沈みやすく、地上野菜は軽くて浮きやすいという特質があります。

実際に社会で使用されているもの

野菜の浮き沈みがその育ち方(地上か地下か)と関係があることを学び、野菜の特徴や栽培方法についての理解を深めることができます。これは、農業についての基礎知識を学ぶきっかけとなります。
さらに、野菜の中に含まれる空気やタネの形を観察することで、科学的な見方を養うことができます。こうした観察は、普段の生活で科学技術がどう使われているかを考えるきっかけになります。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

30 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • デザイン
  • 予測力
  • 創造力
  • 巧緻性
  • 想像力
  • 物理的理解
  • 観察力

難易度

オリジナルの凧を作ろう!
オリジナルの凧を作ろう!

このアクティビティは、ストローと紙を使って簡単な凧を作ります。自由に創作しながら取り組むものです。安定して飛ばすにはどうしたら良いか、高く長く飛ばすには?と色々と試行錯誤する過程で、空気抵抗やバランス、凧が飛ぶ原理、バランスの保ち方を自然楽しく学ぶ経験になります。
詳しい説明をせずに、材料を多めに用意して自由に取り組ませることをお勧めします。

  1. ワークシートの文字の記載が見えるように、縦長の向きでおきます
  2. まず三等分になるように、縦を三つ折りにします。続けて、裏返して四つ折りをします
  3. 紙を広げて、ワークシートに記載のとおりの[たにおり]と[やまおり]を確認します
  4. やまおり]部分を中心にもち、紙を縦半分に折ります。[きりとり]の2箇所に切り込みを入れます。中央に空間ができることを確認します
  5. まず、縦向きにストローを貼ります。紙の中央に作った空間にストローを通し、上下をセロハンテープで貼ります
  6. 続けて、2本目の横向きストローを貼る際には、中央部分に空間ができるように、両側から中央に紙を寄せながら貼ります。(空気の通り道を作ることが目的です)
  7. 裏返して、ストローが交差する箇所の縦向きのストローに結び目ができるように糸を結びます
  8. 出来上がった凧を飛ばします
  9. うまく飛ぶように工夫します(紙テープや新聞紙をつけてバランスを保たせたり、角を切って形を変えたり試行錯誤します)
  10. 完成した凧を見せ合い、どこが自分の凧の特徴かどこを工夫したかなどを発表しあいます
注意事項

●ハサミの取り扱いには注意しましょう●走る方向を考えておき、子どもたちがぶつからないように注意しましょう●

準備物
  • ストロー(曲がらないものがおすすめ)
  • セロハンテープ
  • A4もしくはA3用紙
  • タコ糸もしくはリリアン糸
  • ペン類
  • はさみ
  • ワークシート(A4サイズの印刷がおすすめ)
  • 紙テープ
  • 新聞紙、折り紙など (おもりや飾りの役割となるもの。画用紙は重さがあるため少量が良い)
  • 大きな紙でチャレンジしてみる(A3用紙や模造紙など)
  • 自分の凧に絵を描いたり、飾りをつけたりしてみる
  • 何秒間飛んでいるか、比較してみる
  • 飛ばすだけでなく、どんなデザインか発表し合う
  • 両端を折ったり四隅の角を切ったりして形をアレンジしてみる
  • 糸をうまく結べない子どもは、糸を巻いて、テープで止めてやってみる
子どもに投げかける質問
  • 走るスピードを変えたらどうなるだろう?
  • 紐を持つ位置を変えたら、飛び方は変わるかな?
  • よく飛んでる子の凧を観察してみよう。もっと高く飛ぶにはどんな工夫をしたらいいかな?
  • 凧の形を変えたら、飛び方は変わるのかな?
  • 凧の足の長さを変えたら、飛び方って変わるのかな?
  • くるくる回らずに、まっすぐ飛ぶにはどうしたら良いかな?
子どもの予測される行動・質問
  • 前を見ずに走ってしまい、転ぶ
  • 後ろ向き走りをして、人にぶつかる
  • 走って転ぶ
  • 子ども同士の糸が絡まったり、凧がぶつかり合ってしまう

凧の上部に結び目があることがポイントです。これは、凧を飛ばすときに凧自体が斜めになることで、向かい風が凧に当たると上昇しやすくなるためです。そして中央部分に隙間を設けることで、風が抜ける通り道ができ、凧が安定しやすくなります。
また、凧が横にブレたり、ぐるぐる回ったりしないように、下部分に足をつけてバランスを保ちます。

実際に社会で使用されているもの

鳥は向かい風に向かって羽根を広げることで生じる上向きの力を利用して、飛び立つことがあります。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

30 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 科学 - Science -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 想像力
  • 科学的な興味
  • 色彩感覚
  • 観察力

難易度

花びら絵の具でいろんな色を作ろう!
花びら絵の具でいろんな色を作ろう!

花びらを紙に擦り付け、そこから得られる色素を利用して、色の変化を観察するアクティビティです。色素が溶け出すことで色の変化が起こったり、レモン汁と反応して新しい色が現れたりします。色の不思議な変化を楽しみながら、作品作りにも挑戦してみましょう。

  1. 少量の水を入れたビニール袋に、花びらを入れて潰し、水に色をつけます。時間を置きます(水を入れすぎないように注意しましょう。動画ではデルフィニウムで実験)
  2. 花びらを数枚手に取り、紙に擦り付けます(色の変化を観察します)
  3. 紙に擦り付けた色に、レモン汁をつけた綿棒で好きな形を描いて変化を観察します
  4. 工程1 に、レモン汁を入れて色の変化を観察します
  5. 工程5の袋に石鹸をこすりつけた綿棒を入れて、色の変化を観察します
注意事項

●ビニール手袋をしてやりましょう。アレルギーが出ることがあります。 ●色を擦りつけた紙は光を避けて保管しましょう

準備物
  • 色の違う数種類の花 (デルフィニウムがおすすめ)
  • 紙(らくがき帳や画用紙ぐらいの厚みがある方がおすすめ)
  • 石鹸
  • 綿棒
  • ポッカレモン
  • ビニール手袋・ビニール袋(透明で、薄くないものがおすすめ)
  • ボウル(あれば)
  • 『応用編』なす・紙やすり
  • 花以外で色が出るものでも試してみよう(ナスやラディッシュなど)
  • 季節によって、様々な花でやってみる
子どもに投げかける質問
  • 色は変わるかな?
  • どんな色になると思う?
子どもの予測される行動・質問
  • 水を入れすぎたり、こぼしてしまう
  • 花びらを擦り付ける際に、紙を破ってしまう→画用紙などの分厚い紙をしましょう

このアクティビティでは、花びらを紙に擦り付けることで色素が紙に移り、その色素の変化を観察します。
花びらには天然の色素が含まれており、これを酸性の性質を持つレモン汁や、アルカリ性の性質を持つ石鹸水に触れさせることで色の変化が起こります。酸性とアルカリ性の液体の両方が合わさると中性に近づき、元の色に戻っていきます。。
さらに、画用紙にはアルカリ成分が入っていることが多いです。レモン汁で酸性になっていても紙に液体が染み込んでいくと、 紙のアルカリ成分が溶けだしてきて、石鹸水を塗った時のような色に変わることがあります。

実際に社会で使用されているもの

実社会では、食品の着色料や化粧品、染料などにおいて、色素の科学は広く利用されています。また、酸とアルカリの反応は、料理や洗浄、農業など、日常生活のさまざまな場面で重要な役割を果たしています。このアクティビティを通じて、子どもたちは色素の性質や化学の面白さや不思議さに触れることができます。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】

アクティビティリスト

所要時間

30 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 芸術 - Arts -

身につくスキル

  • 創造力
  • 観察力
  • 論理的思考

難易度

新聞タワー
新聞タワー

新聞紙とセロハンテープだけで、できるだけ高いタワーを作るアクティビティです。個人でもチーム対抗でも様々な取り組み方が可能です。アイデアを出し合い、試行錯誤を繰り返しながらチャレンジします。失敗した場合は、改善点を考えて再挑戦します。このプロセスを通じて、協同や対話、創造力の発揮、ルールの遵守など様々な経験ができます。
新聞タワーを高くする方法は一つではありません。アイデアを出し合い、チャレンジしてみましょう。

  1. ひとりでも、個人戦やチーム戦でもできます。まず、作戦タイム(5分くらい)をとり、設計図を書いたり、チームで話し合ったりして考えます
  2. 製作タイムです!5分〜30分の間ぐらいで制限時間を決めて取り組みます
  3. 手を離して、10秒立っていたら合格!高さを計測します
注意事項

●ハサミの使用には十分注意しましょう。

準備物
  • 新聞紙
  • ハサミ
  • セロハンテープなどのテープ類
  • メジャー
  • 製作工程に関してルールを決めてやってみる(テープは不使用でチャレンジ!や、折りたたんで箱型にしたものを積み上げてみる等)
  • 尖ったタワーみたいに作れるかチャレンジ
  • 積み木みたいに折りたたんで、積み上げてみる
子どもに投げかける質問
  • どんな高いビルやタワーがあるかな?
  • 高いタワーを作るためにどんな工夫をしているかな?
子どもの予測される行動・質問
  • ハサミで怪我をしてしまう

「新聞タワー」は、チームワークを高め、課題解決のプロセスを知るためのアクティビティ として、幼稚園・保育園から企業まで実施されています。チームで行えば、みんなでアイデアを出しあう、仲間の良い考えを認める、役割分担をし、同じ目標に向かって協力するといったことを自然と学べます。また、1回つくったら振り返りをし、どうすればもっと高いタワーになるか考えて、繰り返しやってみるのもおすすめです。アイデアを出す→
プランを立てる→つくってためす→もっとよくする、というサイクルを積み重ねていく、エンジニアリングのプロセスを体験できます。

実際に社会で使用されているもの

タワーといって思いうかべるのは、東京タワーやエッフェル塔のあの形でしょう。エッフェル塔は、細い鉄骨を三角形につなぐ、鉄骨トラス造という軽くて強い形式を採用することで、当時の記録を大幅にぬりかえる高さ324mを実現しました。人が足をそろえて立つよりも、開いた方が倒れにくいように、脚幅が広い方が構造的に有利なので、エッフェル塔の脚元はぐっとひろがり、4本の脚が上からみると正方形の形にふんばっています。

それに対して東京スカイツリーは、せまい敷地で脚幅を確保するため、3本の脚が正三角形に立っています。このようなスリム化には、建築技術の進化がつまっているそうです。実際のタワーの形からも、新聞タワーを高くするヒントがみつかるかもしれませんね。

【監修協力:江村哲哉氏 ※かんたんワクワクおうちSTEAM監修 】

アクティビティリスト

所要時間

30 分 〜

カテゴリー

  • 工学 - Engineering -
  • 技術 - Technology -

身につくスキル

  • 予測力
  • 巧緻性
  • 見通しをもち改良していく力
  • 観察力

難易度

パタパタカーチャレンジ
パタパタカーチャレンジ

食品トレーやストロー、竹串を使って車を作り、うちわで風を当てて動かすアクティビティです。画用紙の向きを変えると車の動きが変わるため、試行錯誤しながらより速く長く走る方法を工夫し、進み方の変化を観察しましょう。

  1. ストローを4cm程度の長さに切り、また、トレーの向きと、タイヤをつける向きを考えます
  2. 食品トレーの裏側に切っておいたストロー2本を貼ります
  3. ストローの間に竹串を1本ずつ通します
  4. 竹串の先端に隙間用テープ(15cm程度)をセロハンテープで巻き付けてタイヤをつくります
  5. セロハンテープを長く切り、隙間テープのタイヤを一周巻きつけて、とめます
  6. 手で押したり、うちわであおいだりして、トレーが進むかを試します
  7. トレーに画用紙をつけて、トレーの進み方の変化を試します
  8. 画用紙の曲がっている向きの逆向きから、風を送ってみて動きを観察します
注意事項

●竹串の先端が目に入らないように気をつける ●トレーのサイズより竹串が左右どちらも4cm以上長くなるようにしましょう。

準備物
  • 2台を向かい合わせて後ろから仰ぐ、パタパタ相撲をやってみる
  • 速さを競うゲームをやってみる
  • タイヤの大きさを変えて進むかやってみる
  • 他にどんな遊びができそうか考えてみる
子どもに投げかける質問
  • どっちが早いかな?
  • どのように画用紙を貼ると、早く進むかな?
  • どっちが遠くまで進むかな?
子どもの予測される行動・質問
  • 竹串で、指などを突いてしまう
  • 隙間テープの巻き方がゆるく、タイヤが丸くならずに段差ができてしまう

車を早く遠くまで進ませるには、より多くの風をのがさずに受け止めると同時に、車が進んだ時の空気抵抗を減らすように、帆の形を工夫しなくてはなりません。一般的にはコップをたてに半分に切ったアーチ形の帆が適しています。へこんでいる谷側からあおぐと進みますが、ふくらんでいる山側からあおぐと驚くほど進まないことがあります。これは、帆のふちで風が回り込んで複雑な動きをするからです。
車体の重さも重要です。より多くの風を受けようと帆を大きくすると重くなり動きにくくなります。強い風をつくるためのあおぎかたも大切です。

タイヤが丸くないと、時々止まってブレーキがかかったようになるのが分かります。
4輪のタイヤの大きさが少し違うと、車体が上下する面白い動きが見られることがあります。なぜ車体が上下するか、観察するように促すといいでしょう。

画用紙をどのような形にするのがいいか、またどのように貼りつけるとより多くの風を受け止められるか試してみてください。タイヤの向きや竹串の位置などの調整をし、試行錯誤して得られた考えや理由、その結果を発表しあうことも学びの要素の一つです。

実際に社会で使用されているもの

タイヤの調整は自動車の構造に関連してきます。
また、画用紙をトレーの上に貼り付けるのは、帆の役割を担います。これは、ウインドサーフィン、ヨットなどは、風を受けて進行方向やスピードを調整して競いあうスポーツと関連づけられます。

【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授  白數哲久氏】