アクティビティリスト
このアクティビティでは、食品トレーとプラスチックコップを使って水で進む船を作ります。コップに水を入れて排出していく流れがあることで船を動かし、バランスを保ちながら進む仕組みを学びます。エンジンを使わずに進む船の動きを観察し、楽しみながら科学の原理に触れてみましょう。
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*水を入れ、船を浮かばせる容器や場所をご準備ください。(プールや手洗い場などでも良いです)
- 【穴あけ作業】 画鋲→細いドライバー→太いドライバーの流れで、ストローの太さと同じぐらいの穴をプラスチックコップやトレーに開けます。開けた穴が大きすぎないように注意してください。できれば、ストローと同じ太さのドライバーを準備するのがおすすめです
- 穴を開けておいたプラスチックコップ、ストローを組み立てます
- 水の容器の上で、プラスチックコップの中に水を入れて、水の流れを観察します。 (水は高いところから低いところへ流れ落ちることを理解する)
- 穴を開けておいたトレーも追加して船を組み立てます
- 次に、コップの中に水を入れるとどうなるか予想を立ててから、水を入れます
- 安定して進むためにどうしたら良いか試行錯誤します (コップの中に随時水を足しながら、進ませます)
注意事項
●穴を開ける際には、鋭利な器具(画鋲やドライバー)やハサミの取り扱いには注意しましょう●万が一のため、濡れてもよい服装で取り組みましょう●プラスチックコップやトレーへの穴あけは先生が事前にご準備ください(特にプラスチックコップはご注意ください)
準備物
- 船を浮かばせる大きめの容器か場所
- 食品トレー(できれば正方形がおすすめ)
- ハサミ
- ドライバーセット
- 画鋲
- プラスチックコップ
- 曲がるストロー
- セロハンテープ(予備)
- 飾りになるもの(画用紙、油性ペン、モールなどなんでも良い)
- 形や大きさの違うトレーで船を作ってみる
- ストローの曲がる向きやコップを置く位置を調整して動きの変化を観察する
- 浮きの役割を担うために、トレーの外側に空のペットボトルなどをつけてみる
- トレーに飾りをつけてみる
子どもに投げかける質問
- 沈まないためにはどうしたら良いかな?
- コップに水を入れる量を増やしたり減らしたりしたら、船の動きはどう変わるかな?
- 船をもっと速く進ませるためには、どうすればいいかな?
- 船が進む方向を変えるには、どうすればいいかな?
子どもの予測される行動・質問
- ハサミで怪我をしてしまう
水が高いところから低いところへ流れる現象を観察し、重力の影響や水の動きを理解することができます。
また、船が水に浮くために必要な浮力や、コップの位置をどこにおくと良いかのバランスについて考え、どのようにして船を安定させるかを実験を通じて学びます。
さらに、水の流れや船の動きの予測、コップに入れる水の量など、数学的な思考を使って実験を進めることができます。。例えば、船が安定するためにどれくらいの水を入れるかを考えることで、基本的な計算や予測の力を養います。
実際に社会で使用されているもの
このアクティビティで学ぶ「水が高いところから低いところへ流れる」ということは、水力発電に使われる仕組みと似ています。実際の水力発電では、水を高いところから流して、その力を使って電気を作っています。
また、船が水に浮くための力や、安定して進むための工夫は、実際の船を設計するときにもとても大切です。
【監修協力:昭和女子大学人間社会学部初等教育学科教授 白數哲久氏】