アクティビティリスト
所要時間
50 分 〜
カテゴリー
- 工学 - Engineering -
- 技術 - Technology -
- 数学 - Mathematics -
- 芸術 - Arts -
身につくスキル
- 創造力
- 問題解決力
- 巧緻性
- 想像力
難易度
牛乳パックやストロー、結束バンドなどの身近で手に入る素材を使って、簡単なロボットアームを組み立てるアクティビティです。アームの動きを試しながら「動きの仕組み」や「構造の工夫」を学べます。完成したロボットアームを使って物を掴んだり、移動させたりすることで、創造力や問題解決力を楽しく育むことができる活動です。
- 型紙を参考に、1面分に切り分けた牛乳パックに折り線を書きます
- 型紙を線通りに、山折り・谷折りに折ります
- 端っこによりすぎないように注意しながら、パンチで穴をあけます (穴が中心すぎると、動きが悪くなるため端に近い方が良いです)
- 下から結束バンドを通して、穴から5〜6cmあたりで結束バンドをテープでとめます
- 続けて、長さを調整したストローを通し、はみ出た上部分も掴みやすいようにテープでとめます (結束バンドよりもストローは3cm程度短く切っておきます)
- 片手でストロー部分、もう一方の手で、ストローからはみ出た結束バンドを持ち、動かしてみます
- アーム部分の先に、セロハンテープで折り曲げたモールを付け、ハンド部分を作ります
- 動かしてみて、どうしたら、よりしっかりと物を掴み持つことができるかチャレンジします
- どのような工夫をしたら、物を持つことができたかみんなで共有します
注意事項
●牛乳パックを1面分ずつに切っておきましょう
準備物
- 牛乳パック
- 結束バンド (できれば長め。今回は25cm)
- 穴あけパンチ
- 少し太めのストロー (直径8mm程度)
- ハサミ
- セロハンテープ
- モール (今回は1本約20cmを半分に切って使用)
- 型紙のワークシート
- 結束バンドの代わりに、他の素材(モールや輪ゴムなど)を使って、違う動きを試してみる
- アームの先端のハンド部分にカップやクリップなどつけてみる
- 紙で作ったボールやおもちゃの軽いブロックを掴んで、運んでみる
- アームの先端のハンド部分(モール)のかたちを工夫し、比較する
- 紙コップを動かしたり、いくつ紙コップを持てるか競争する
子どもに投げかける質問
- より重い物を持ち上げるためには、設計をどのように変更したらいいかな?
- 結束バンドの位置を変えるとどうなるでしょう?動きにどのような変化があるかな?
- ロボットアームはあなた自身の腕と比べてどこが同じように動き、どこが違うかな?
子どもの予測される行動・質問
このロボットアームの動きは、結束バンドやストローのようなパーツが支点や力点として機能することで実現します。結束バンドを使ってパーツを固定することで、パーツがしっかり支えられ、かつ柔軟に動かせる「関節」として作用します。また、ストローが動きをスムーズにし、摩擦を減らす役割を果たしています。この構造によって、少ない材料で物をつかむ、押すといった基本的な動作を行える仕組みを作り出しています。子どもたちは、動きの仕組みを試しながら、どのように力が伝わっているのかや、パーツ同士の組み合わせによる効果を理解できます。
実際に社会で使用されているもの
このロボットアームの基礎構造は、工場の製造ラインや医療用手術ロボット、宇宙の国際宇宙ステーションで使用されるロボットアームなどに応用されています。製造ラインのロボットは、複雑な組み立てや溶接作業に対応するため、精密に動作するアームが不可欠です。
また、医療用ロボットアームは繊細な手術を行うため、精密な動きが求められます。宇宙分野では、ロボットアームが人間の代わりに宇宙船や衛星の整備、物資の運搬などを行っています。このようなロボットアームの技術は、身の回りの多くの産業や場面で活用されており、実際のロボットと同様の基礎的な仕組みを体験することで、子どもたちは未来の技術に興味を持つきっかけになります。
【監修協力:独立研究者/地球惑星科学の事業化に従事 庄司真史氏】